バイアス方式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 09:48 UTC 版)
「バイアス (電子工学)」も参照 0V0Aから正負対称にリニアに増幅動作してくれる素子があれば理想的だが、真空管もトランジスタもそのようには動作しない。そこで入力を常に一定の電圧で偏らせたり一定の出力電流に調整したりすることをバイアスをかけるという。 バイポーラトランジスタの場合入力が0Vではオフの状態で、バイアス電圧をかけ、シリコンでは約0.6Vを越えると(品種によって少し違い、温度による特性もある(約2mV/度))電流が流れ始める。この特性をノーマリーオフという。真空管の場合入力が0Vでも出力電流は流れるという特性がありノーマリーオンという。真空管は通常そこから電流が流れなくなる側にバイアスをかけて使用し、電流がほぼ完全に流れなくなるバイアス電圧をピンチオフ電圧という。真空管ではそのようにバイアスを大きくかけることを「バイアスが深い」と表現する。 バイポーラトランジスタと真空管でバイアスの大きさと意味が逆になるので、それぞれについての記述を読み替える時は注意が必要である。電界効果トランジスタでは種類により真空管と同様のタイプとバイポーラトランジスタと同様のタイプがあり、また個体差による電圧のばらつきも大きい。 完全にオフの領域のバイアスについては入力にかける電圧で、出力電流が少し以上流れる領域のバイアスについてはバイアスによる出力の電流で考えることが多い(トランジスタの特性など出力の電流に依るものが多い)。 バイアスのかけかたには以下のような方式がある。エミッタ接地で説明する。
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