ニコライ2世との親交
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 04:41 UTC 版)
「ヴィクトリア (イギリス女王)」の記事における「ニコライ2世との親交」の解説
1894年4月に亡き三女アリスの娘であるアリックス(アレクサンドラ)がロシア皇太子ニコライ(愛称ニッキー)と結婚した。アリックスはヴィクトリアにとってお気に入りの孫娘であり、かつてはバーティの長男エディ王子の妃にと考えていたほどだった。ヴィクトリアは「ロシアは革命運動で政情不安定であり、いつ恐ろしいことが起こるか分からない」と考えていたため、この結婚に不安を感じていたという。 その年の11月にロシア皇帝アレクサンドル3世が崩御し、ニッキーがニコライ2世としてロシア皇帝に即位した。ニコライ2世とアリックスこと皇后アレクサンドラは1895年9月に訪英した。ヴィクトリアは夫妻をスコットランドのバルモラル城に迎えた。ニコライ2世はイギリスの植民地支配を脅かす意思は全くないことを強調しつつ、ヴィルヘルム2世がイギリスの植民地を狙っていることを批判してヴィクトリアを喜ばせた。ヴィクトリアはこの会談でニコライ2世のことがすっかり気に入り、別れる際には「英露は世界最強の二大国として手を取り合うべきです。そうすれば世界平和が保たれます」と語った。ヴィルヘルム2世が「出禁」になっているのを尻目にニコライ2世は毎年のように訪英しヴィクトリアと親交を深めた。 1899年にヴィクトリアはニコライ2世に「私たちのところへ来るたびに貴方の悪口を言うヴィルヘルムが、貴方のところで私たちを中傷しているのではないかと心配しています。その時にはどうか私に直接問い合わせてください。彼の悪意に満ちた不誠実なやり口に止めを刺さなければなりません。」という手紙を送った。 ロシア皇帝ニコライ2世 孫娘にあたるロシア皇后アレクサンドラ(アリックス)
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