ナインチェ誕生
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/12 00:19 UTC 版)
「ディック・ブルーナ」の記事における「ナインチェ誕生」の解説
1955年になると、気軽に買えるペーパーバック「ブラック・ベア」シリーズがスタート。この頃には年間150冊もの装丁を手がけ、同時に宣伝用のポスターなども多数手がけた。 またこの年、「nijntje」(ナインチェ)という、うさぎを主人公とした字のない絵本を刊行。当時子供向けの本といえば、写実的な描写が主流で、デ・ステイルをはじめ現代芸術運動の流れを汲む(当時としては)斬新でモダンなキャラクターたちに、大人たちは「子供には理解できない」と敬遠していたのだが、シンプルな線と明解な色彩は子供たちの支持を得た。 1959年、それまでの絵のタッチや本の形を変え、色には『ブルーナカラー』と呼ばれる赤、青、白、緑、黄色を使い、以前に刊行した「りんごちゃん」を描き直し、加えて新しく描かれた「こねこのねる」「きいろいことり」「ぴーんちゃんとふぃーんちゃん」などが現在見られるような正方形の絵本となって刊行。 1963年には、「ナインチェ」を新たに描き直し、各国語に翻訳される。日本でも1964年に石井桃子の訳により「ちいさなうさこちゃん」として刊行され、多くの子供たちに支持を受けた。 その後もコンスタントに絵本を発表し、人気絵本作家としての地位を確実に築いていった。
※この「ナインチェ誕生」の解説は、「ディック・ブルーナ」の解説の一部です。
「ナインチェ誕生」を含む「ディック・ブルーナ」の記事については、「ディック・ブルーナ」の概要を参照ください。
- ナインチェ誕生のページへのリンク