ドットコム企業
【英】.com company
ドットコム企業とは、インターネット関連のビジネスを手がけるベンチャー企業の総称である。米国では、インターネット上の住所にあたるドメイン名の末尾に、商用を意味する「.com」を取得して、それをそのまま社名にした企業が多いことから、このように呼ばれるようになった。代表的な企業としては、世界最大のオンライン小売店である「Amazon.com」(アマゾン・ドットコム)などがある。
1990年代後半には、世界的なインターネット・ブームによりビジネスの中心をインターネットに据えた企業が相次いで登場し、この流れの中でドットコム企業は新しい企業形態として評価された。またこうしたブームにより、収支が赤字であったり、さしたるビジネスモデルなどを持っていなくても、将来性を買われて株式市場でも高い株価を維持することができ、先端的なイメージを持たせることができたため、米国を中心に社名にドットコムを付ける企業が多かった。
しかし、2000年前半にいわゆる「ドットコム崩壊」が起こり米国のナスダック店頭取引市場を中心にハイテク銘柄が暴落すると、それ以後さしたる技術やビジネスモデルを持たないドットコム企業の淘汰が急速に進んだ。それと共に、ドットコム企業に対する評価も急落することになったため、2005年4月現在では、あえてドットコム企業であることを標榜する企業は少なくなっている。
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