テロリズムとしての扱い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/23 22:44 UTC 版)
「キング・デイヴィッド・ホテル爆破事件」の記事における「テロリズムとしての扱い」の解説
テロリズムの歴史について述べる文献において爆破事件は論じられてきた。そこでは20世紀最悪のテロ攻撃と呼ばれている。他方、警告が事前に行われていたこと、民間人の被害を出すつもりは無かったことからテロ行為とは区別されるべきという意見もある。 ブルース・ホフマンは著書「Inside Terrorism」で「今日の多くのテロリストグループとは違って、イルグンはわざと、または思いつきで民間人を対象にすることはなかった。そうではあったが、91名の死者と45名の負傷者を出したことを考えれば、ベギンや彼の擁護者の警告は出されていたという主張をもってしても許されるものではない。…(中略)…確かに、イルグンは死傷する目論見は持っていなかったかもしれないが、類を見ない大惨事を招いたという事実は残されている。…(中略)…その結果今日でも爆破事件は単一のテロ事件としては20世紀における世界でも最悪なテロ事件の一つなのである。」と記した。 イルグンはテロ組織もしくはテロ行為を行う組織と見られていた。イギリス、1946年のシオニスト会議、そしてユダヤ機関からはテロリストに指定されている。イルグンの活動はMI5にはテロリズムと認識されていたが、「自由の戦士」と呼ぶものもいた。ベギンはテロリストと自由の戦士は区別されると主張する。テロリストは意図的に民間人を対象に選ぶのに対し、イルグンは民間人の犠牲者を出さないようにしてきたのだからテロリストではないと述べる。 爆破事件60周年記念の催しで、リクード党首のベンヤミン・ネタニヤフは、爆破事件は軍事目標を持った正当な行為であり、民間人に害を与えることを目的としたテロ行為とは区別されると意見を述べた。また彼は「想像してみて下さい、ハマースやヒズボラがテルアビブの軍司令部に電話して”我々は爆弾を仕掛けた。その地域から脱出するよう求める”と言うところを。そんなことはあり得ないでしょう。ここが違いなのです。」と語った。
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