チーム数拡大に伴う論争と混乱
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「リーガ・エスパニョーラ1933-1934」の記事における「チーム数拡大に伴う論争と混乱」の解説
スペイン・サッカー連盟は1933-1934年シーズン開幕前の会合で、プリメーラ・ディビシオンのチーム数を10チームから14チームまで拡大し、セグンダ・ディビシオン1933-1934シーズンの上位4チームを自動昇格させ、更に5位チームとプリメーラ最下位の入れ替え戦、テルセーラ・ディビシオンの昇格プレーオフ上位2チーム対セグンダ下位2チームで争う2部・3部間昇降格プレーオフなどの検討に入った。 自動昇降格やプレーオフ進出の基準は「今季を含む直近5年の平均順位」で、セグンダに関して言えばアトレティコ・マドリード(今季2位)、セビージャFC(今季1位)、ムルシアFC(今季3位)、ウニオン・クルブ・デ・イルン(今季8位) がその「直近5年の平均順位上位4チーム」であり、自動昇格となる。これはイルンより上の順位で終えた他の4チームに疑問を与えた。現在進行中のシーズン結果を重視しない「直近5年の平均順位」という基準に複数クラブが反発したが、連盟はシーズン終了後の1934年5月17日に上記案を正式決定した。 直後にプリメーラ最下位のアレナス・クルブ・デ・ゲチョが、セグンダ「平均」5位・今季6位のスポルティング・デ・ヒホンとの入替戦を拒否した。アレナスだけは「直近5年の平均順位」が適応されていなかった。同じくセグンダ自動昇格を保留され昇降格プレーオフを強制されたテルセーラの2チーム、「平均」1位クルブ・バリャドリード・デポルティーボ(今季1位)と「平均」2位エルチェFC(今季3位) が抗議した。 連盟は彼らに回答を出さず、セグンダのチーム数整理から着手。セグンダ「平均」6位のクルブ・セルタ(今季4位)・「平均」7位のCDアラベス(今季12位)と、テルセーラ「平均」3位サラゴサFC(今季2位) の入替を構想したが、アラベスが出場を拒否。セルタは労せずして残留したが、サラゴサの昇格の是非は未定だった。セグンダ最下位のアラベスは、テルセーラの一時廃止に伴うチーム数倍増(12チーム⇒24チーム)のため成績に関係なく残留できたのだが、彼らはディビシオネス・レヒオナレスへの降格を自らの意思で希望した。 混乱と動揺が広がったあと、1934年7月20日の連盟会合により各クラブの同意が得られた。 1.プリメーラ1934-1935は既存10チーム+セグンダ上位2チームの「12チーム」で行われる。 2.アレナスの残留が決定。セグンダ1933-1934の1位セビージャと2位アトレティコの自動昇格も決定。 3. すなわちセグンダ1933-1934上位2位以内のみが昇格圏であり、ムルシアとイルンはセグンダに残留。 4. セルタはセグンダ残留・サラゴサはセグンダ昇格・アラベスは本人達の希望でコパ・バスカ1934-1935に降格。 なおテルセーラ・ディビシオンの一時廃止に伴い、1940-1941年シーズンに復活するまでカンペオナートス・レヒナオレスが暫定的に3部となった。
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