チベット政府との関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/12 06:10 UTC 版)
「ニュー・カダンパ・トラディション」の記事における「チベット政府との関係」の解説
ゲシェ・ケルサンは、彼の師である、キャプジェ・トリジャン・ドージーチャン・リンポチェからの純粋な系統を守るという事に一貫しているため、ドルジェ・シュクデンの修練は、すべてのゲルク派に引き続がれるべきだと信じている。しかし一方、ダライラマ14世は、同じキャプジェから教わっているにも関わらず、この修練を終焉させようとしている。しかしながら、NKTは、チベットの政治からはまったく独立した仏教の組織であるため、現状においては、ダライラマでさえも、NKTがどのように構成されていて、また、何を教えて、何を修練すべきかについて指導をする権限をもっていない、としている。 この件に関して、ゲシェ・ケルサン・ギャツォは 1995年のNKTフェスティバルにおいて、”ゲルク派の堕落は深刻なものである。”と述べている。そして、”もし、ダライラマがドルジェ・シュクデンの修練を破壊することに成功すれば、ゲルク派の伝統も、すべて破壊されるであろう。”と述べている。また、”もし、ドルジェ・シュクデンの修練が害を及ぼすものであるとすれば、パポンカ・リンポチェの権威を否定することになりキャプジェ・トリジャン・リンポチェ(ダライラマ14世の個人教師)も本物ではなかったという事になる。彼ら3人のリンポチェは、近年のゲルク派においては最も重要とされたラマであり、もし、彼ら3人が間違ったことを教えていたとすれば、ゲルク派のすべての伝統は妥当ではなかったことになり、この部分は、明確にされるべきところだ。”と述べている。 このような事があり、1996年、ゲシェ・ケルサン・ギャツォは、チベット政府と、セラ寺より追放された。セラ院からの追放の手紙には、”ダライラマに関する対外的な批判は、受け入れることができない。”と記載されている。 ドルジェ・シュクデンの修練に関連する事としては、ゲシェ・ケルサン以外にも、何百という僧がチベットの寺院から追放されている。 セラ寺とガンデン寺の層の中にも、シュグデンの禁止に対して静かなる抗議を行ったものが多数存在したが、彼らも ”寺院に対する誓いと、服従に従わなかった。”として、追放されている。
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