ダグ・ドレイベックとは? わかりやすく解説

ダグ・ドレイベック

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/22 07:03 UTC 版)

ダグ・ドレイベック
Doug Drabek
2012年6月17日
基本情報
国籍 アメリカ合衆国
出身地 テキサス州ビクトリア
生年月日 (1962-07-25) 1962年7月25日(62歳)
身長
体重
6' 1" =約185.4 cm
185 lb =約83.9 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り 1983年 ドラフト11巡目
初出場 1986年5月30日
最終出場 1998年9月25日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

ダグ・ドレイベック英語: Doug Drabek, 本名:ダグラス・ディーン・ドレイベックDouglas Dean Drabek, 1962年7月25日 - )は、アメリカ合衆国テキサス州ビクトリア出身の元プロ野球選手投手)。右投右打。

息子のカイル・ドレイベックも元プロ野球選手である。

経歴

プロ入り前

1980年MLBドラフトクリーブランド・インディアンスから4巡目(全体87位)で指名を受けたが契約せず、ヒューストン大学英語版に進学。

プロ入り後

1983年MLBドラフトシカゴ・ホワイトソックスから11巡目(全体279位)で指名を受け入団。

1984年はA級とAA級合計で13勝5敗を記録する[1] が、8月13日、7月18日に成立したトレードの見返りとして1選手と共にニューヨーク・ヤンキースに移籍。

1985年はAA級で13勝7敗・防御率2.99の好成績を挙げ[1]1986年5月30日のオークランド・アスレティックス戦でメジャーデビュー。6月半ばから先発ローテーションに定着し[2]、7勝を挙げた。11月26日に3選手との交換トレードで、他2選手と共にピッツバーグ・パイレーツに移籍。

パイレーツは移籍前年は最下位に終わり、トニー・ペーニャリック・ローデンジョニー・レイら高給取りのベテランを次々と放出してチームの若返りを図り、新人選手やトレードで獲得した若手選手を積極的に起用。1987年は11勝12敗をあげ、チームの最下位脱出に貢献。1986年から87年にかけて、バリー・ボンズが新人として昇格。他にも移籍してきたボビー・ボニーヤアンディ・バンスライク、マイク・ダンらが活躍して、将来に希望をみせた。

1988年には15勝7敗、1989年には14勝12敗と活躍。そして1990年には22勝6敗、防御率2.76の成績でチーム11年ぶりの地区優勝に貢献。22勝と勝率.786はいずれもナ・リーグ1位で、サイ・ヤング賞に選ばれた。その後も、2年連続で15勝をあげ、チームの3年連続地区優勝に貢献。しかし、上記の選手たちの年俸高騰は再びチームの経営を圧迫し、ボニーヤが1991年限りでフリーエージェント(FA)で移籍。ボンズとドレイベックも1992年限りでFAでチームを離れた。この後、パイレーツは1993年から2012年にかけて20年連続で勝率5割未満というアメリカのプロスポーツ史上ワーストという不名誉な記録を残すことになる。

1993年には故郷に近いヒューストン・アストロズに移籍。初年度は15勝投手が3人居る投手陣[3] の中で9勝に終わり、しかもリーグ最多の18敗を喫した。

ストライキでシーズンが短縮された1994年は12勝を挙げ、初のオールスター出場を果たした。サイ・ヤング賞の投票でも4位であった。

1995年はリーグ最多の31先発をしたものの10勝にとどまり、1996年も7勝に終わった。1997年はホワイトソックス、1998年ボルチモア・オリオールズでプレーして、この年限りで現役を引退。

現役引退後

2010年アリゾナ・ダイヤモンドバックス傘下ショートシーズンA級ヤキマ・ベアーズ英語版の投手コーチに就任[4]。以降はダイヤモンドバックス傘下球団で投手コーチを歴任しており、2021年はAA級アマリロ・ソッドプードルズ2022年はAAA級リノ・エーシズで投手コーチを務めた[5]

詳細情報

年度別投手成績





















































W
H
I
P
1986 NYY 27 21 0 0 0 7 8 0 -- .467 561 131.2 126 13 50 1 3 76 2 0 64 60 4.10 1.34
1987 PIT 29 28 1 1 0 11 12 0 -- .478 721 176.1 165 22 46 2 0 120 5 1 86 76 3.88 1.20
1988 33 32 3 1 1 15 7 0 -- .682 880 219.1 194 21 50 4 6 127 4 1 83 75 3.08 1.11
1989 35 34 8 5 1 14 12 0 -- .538 994 244.1 215 21 69 3 3 123 3 0 83 76 2.80 1.16
1990 33 33 9 3 3 22 6 0 -- .786 918 231.1 190 15 56 2 3 131 6 0 78 71 2.76 1.06
1991 35 35 5 2 2 15 14 0 -- .517 977 234.2 245 16 62 6 3 142 5 0 92 80 3.07 1.31
1992 34 34 10 4 3 15 11 0 -- .577 1021 256.2 218 17 54 8 6 177 11 1 84 79 2.77 1.06
1993 HOU 34 34 7 2 2 9 18 0 -- .333 991 237.2 242 18 60 12 3 157 12 0 108 100 3.79 1.27
1994 23 23 6 2 1 12 6 0 -- .667 657 164.2 132 14 45 2 2 121 2 0 58 52 2.84 1.07
1995 31 31 2 1 1 10 9 0 -- .526 797 185.0 205 18 54 4 8 143 8 1 104 98 4.77 1.40
1996 30 30 1 0 0 7 9 0 -- .438 786 175.1 208 21 60 5 7 137 9 0 102 89 4.57 1.53
1997 CWS 31 31 0 0 0 12 11 0 -- .522 731 169.1 170 30 69 5 4 85 12 2 109 108 5.74 1.41
1998 BAL 23 21 1 0 0 6 11 0 -- .353 484 108.2 138 20 29 2 5 55 1 0 90 88 7.29 1.54
通算:13年 398 387 53 21 14 155 134 0 -- .536 10518 2535.0 2448 246 704 56 53 1594 80 6 1141 1052 3.73 1.24
  • 各年度の太字はリーグ最高

タイトル

  • 最多勝利 1回:1990年

表彰

脚注

  1. ^ a b Doug Drabek Minor League Statistics & History” (英語). Baseball-Reference.com. 2013年5月18日閲覧。
  2. ^ 1986 Pitching Gamelogs” (英語). Baseball-Reference.com. 2013年5月18日閲覧。
  3. ^ ピート・ハーニッシュ16勝、マーク・ポーチュガル18勝、ダリル・カイル15勝。
  4. ^ Cy Young winner to coach in Yakima”. MiLB.com (2009年12月17日). 2023年1月1日閲覧。
  5. ^ Gil Velazquez set to lead 2022 Reno Aces coaching staff”. MiLB.com (2022年1月1日). 2023年1月1日閲覧。

関連項目

外部リンク





固有名詞の分類

アメリカ合衆国の野球選手 ジャック・チェスブロ  ブライアン・スウィーニー  ダグ・ドレイベック  A.J.バーネット  ニック・マーケイキス
ニューヨーク・ヤンキースの選手 ショーン・チャコーン  ジャック・チェスブロ  ダグ・ドレイベック  A.J.バーネット  ダニー・ウォルトン
ボルチモア・オリオールズの選手 ケイシー・ブレイク  エディー・ゲーデル  ダグ・ドレイベック  ニック・マーケイキス  B.J.ライアン
シカゴ・ホワイトソックスの選手 フィル・ブラッドリー  クリス・ゲッツ  ダグ・ドレイベック  マイク・アンドリュース  ティム・レインズ
ピッツバーグ・パイレーツの選手 ショーン・チャコーン  ジャック・チェスブロ  ダグ・ドレイベック  ジョエル・ハンラハン  フレッディ・ガルシア
ヒューストン・アストロズの選手 トレバー・ミラー  ショーン・チャコーン  ダグ・ドレイベック  シーザー・ジェロニモ  グレッグ・ゾーン

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