セメント輸送
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/04/11 09:12 UTC 版)
セメントは古くから鉄道輸送が行われてきたが、袋詰めにして手作業で有蓋車へ積み込んで輸送する形態が一般的であった。これに対してセメントをサイロからバラのままで流し込んで輸送する形態(バルク輸送)が普及してくると、トラック輸送に転移が見られるようになった。こうしたことから鉄道でもホッパ車を利用してバラの輸送を行う方向となった。タキ1900形などが開発されて利用されている。 1964年(昭和39年)に大手セメント会社の共同出資で東京セメント運輸が設立され、隅田川駅構内に共同のセメントサイロが建設された。さらに国鉄とセメント会社の共同出資で1972年(昭和47年)4月にはセメントターミナルが設立された。5つの事業所で駅のそばにセメントサイロを建設して貨物列車によるセメントの受け入れを行っていた。 一時期は鉄道によるバラ積みセメント輸送はかなり普及したが、トラック輸送への転移がさらに進んだことや、公共事業の抑制でセメント輸送そのものが減少したことなどがあり、セメントターミナルの事業所も鉄道でのセメント受け入れを廃止したところがある。2003年(平成15年)度で鉄道輸送量は202万トンとなっている。
※この「セメント輸送」の解説は、「物資別適合輸送」の解説の一部です。
「セメント輸送」を含む「物資別適合輸送」の記事については、「物資別適合輸送」の概要を参照ください。
- セメント輸送のページへのリンク