セックスワーカーの組織化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/26 15:18 UTC 版)
「セックスワーカー」の記事における「セックスワーカーの組織化」の解説
そのような状況を打開するため、1990年代よりセックスワーカーの組織化、労働組合化が世界的に活発化している。当事者団体は主に、基本的人権と一般的な労働者と同じ労働基本権を保障されるべきであると主張するのに加え、セックスワーカーがより安全かつ健康に仕事ができるような啓発活動、セックスワーカーに対してのカウンセリングや技術講習、風俗店オーナーに対する研修なども行なっている。セックスワーカーの国際的なネットワーク組織であるNSWP(英語版)は基本理念として以下の3つを挙げている。 セックスワークを労働として認識する。 あらゆるセックスワークの犯罪化、セックスワークに対する法的な抑圧に反対する(セックスワーカーを対象としたもの以外にも、客、セックスワーク関連労働者、家族、パートナーや知人に対する法的抑圧も含む)。 セックスワーカーの組織化とオートノミー(自己決定権)を支持する。 セックスワーカー当事者団体が法整備に積極的に関わった例として、2003年に売春が完全に非犯罪化されたニュージーランドの売春改革法(英語版)に関わった当事者団体、NZPC(英語版)が挙げられる。日本における代表的な当事者団体としてSWASHが存在する。また、日本のアダルト・ビデオ出演者のセックスワーカー団体として、AV女優の連合である「表現者ネットワーク(AVAN)」や「日本AV男優協会」などが過去に設立されたが、共に短期間での解散となった。 当事者団体では無い、セックスワーカーの権利を擁護する代表的な国際団体として、アムネスティ・インターナショナルが挙げられる。また、毎年12月17日は セックスワーカーに対する暴力に反対する国際デー(英語版)である。 セックスワーカーの権利運動、当事者運動の国際的なシンボルとして、赤い傘が用いられている。
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