セクハラをめぐる論争
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/04 05:15 UTC 版)
「サイエンティフィック・アメリカン」の記事における「セクハラをめぐる論争」の解説
2013年、『サイエンティフィック・アメリカン』でブログを書いていた女性科学者のダニエル・N・リー(英語版)は、科学サイト『バイオロジー・オンライン』の編集者から、専門的なコンテンツを無報酬で書くこと依頼され、これを拒否したことから、メールで「尻軽女」(whore)呼ばわりされた。このメールに激怒したリーがブログで反論を書いたところ、『サイエンティフィック・アメリカン』編集長のマリエット・ディクリスティーナ(英語版)がその投稿を削除し、リーの支持者からの批判を受けた。ディクリスティーナはブログを削除した法的理由を挙げたが、検閲であるとして批判された。『バイオロジー・オンライン』の編集者は事件後に解雇された。 論争はその後の数日間で拡大した。同誌のブログ編集者であるボーラ・ジヴコヴィッチは、別のブロガーのモニカ・バーンに対するセクハラ疑惑を受けていた。この事件は約1年前に発生していたが、編集長のディクリスティーナは、この事件は調査済みで、バーンの納得の行くように解決されたと読者に伝えた。しかし、リーに対する一件により、バーンに対しジヴコヴィッチの素性を暴くよう求める声が上がり、リーもそれを支持した。ジヴコヴィッチはツイッターとブログで反応し、バーンとの事件があったことを認めた。ブログの投稿で、ジヴコヴィッチはバーンに謝罪し、事件は「単発のもの」(singular)であり、そのようなことはそれ以前にも以降にもしていないと述べた。 ジヴコヴィッチは、アントン・ズイカーと共同で設立したブログサイト『サイエンス・オンライン(英語版)』の役員を辞任した。ジヴコヴィッチの告白の後、同誌の他のブロガーを含む数人の著名な女性ブロガーが自身のセクハラ経験を主張したが、それらはいずれもまだ独自に調査されておらず、法的・倫理的なセクハラの定義にも合致していない。同誌のプレスリリースによると、これらの新事実が発覚した翌日、ジヴコヴィッチは『サイエンティフィック・アメリカン』の役職を辞任した。
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