なりすまし
【英】spoofing
なりすましとは、他人の名をかたり、自分以外の人物のふりをすること、および、他人のふりをして人を欺くことである。ITの分野では、ネットワーク上で他のユーザーの情報を使用して他のユーザーとして活動する、という意味で用いられることが多い。
なりすましによって行われる行為の代表的なものには、個人情報の盗用、他人をかたった電子メールの送信や掲示板への書き込み、犯罪行為の際の身分偽装などがある。なりすまし行為は不正アクセス禁止法によって処罰対象となる。
身分を装ったり著名人の名を騙ったりして相手をだまし、金銭を得ようとする、詐欺の手口は「なりすまし詐欺」と呼ばれることも多い。電話を使って行われる「オレオレ詐欺」「振り込め詐欺」もなりすまし詐欺の一種である。
なりすましの手法のうち、IPアドレスを偽装して不正侵入を行うものは特にIPスプーフィングと呼ばれる。また、電子メールにおいて、送信者情報を偽装してメール本文を閲覧させる手法が、メールスプーフィング(なりすましメール)などと呼ばれている。
電子掲示板やブログのコメント欄へコメントを書き込む際に、ハンドル(ニックネーム)を著名人や特定の第三者の名前にしたり、Twitterをはじめとするソーシャルメディアにおいて著名人のアカウントであるかのようによそ行ったりすることも、なりすまし行為に該当する。
参照リンク
不正アクセス行為の禁止等に関する法律(IPA)
日本ベリサイン -なりすましについて
スプーフィング攻撃
(スプーフィング から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/12/03 17:43 UTC 版)
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スプーフィング攻撃(英: spoofing attack)は情報セキュリティ、特にネットワーク・セキュリティにおいて、不正なデータを用いることにより、攻撃者や攻撃用プログラムを別の人物やプログラムに見せかける事を利用した攻撃。
なお、動詞spoofはホラ話など真実でない事を冗談として他人に信じ込ませる行為を指し[1][2]、日本語に訳せばだます、かつぐ、からかう[3]といった意味になる。
CAPECにはスプーフィング攻撃として以下のものが登録されている(以下のものを更に細分化した下位項目の「spoofing」も登録されているが、説明を省略した)。
- Identity Spoofing(CAPEC-151):(人間もしくはそれ以外の)何らかの主体になりすまして行う攻撃一般的を指し、具体的にはフィッシングやファーミング、他人になりすましてデータを送りつける攻撃などを指す[4]。
- Content Spoofing(CAPEC-148):コンテンツのソースを変えることなく中身を書き換える攻撃。Webページの改竄が典型的だがDNSキャッシュポイズニングなどキャッシュポイズニング系の攻撃も含まれる[5]。
- Action Spoofing(CAPEC-173):不正な行為をそれとは別の正当な行為に偽装する攻撃。例えばクリックジャッキングや正当な目的を装ってユーザにパスワードを入力させる事でパスワードを盗むアプリなどがこれに相当する[6]。
- Resource Location Spoofing(CAPEC-154):リソースの位置を偽装する攻撃。ユーザにとって必要なライブラリの位置を偽装して偽のライブラリをインストールさせるなどの攻撃[7]。
それに対し、CWEにはスプーフィングによる認証のバイパス(Authentication Bypass by Spoofing)がCWE-290として登録されており[8]、具体例としてIPスプーフィングを利用した認証のバイパスが載っている。
関連項目
脚注
- ^ “Cambridge Dictionary「spoof」”. 2016年9月27日閲覧。
- ^ “「spoof」”. Dictionary.com. 2016年9月27日閲覧。
- ^ “spoof”. Weblio 「英和辞典」. 2016年9月28日閲覧。
- ^ “CAPEC-151: Identity Spoofing”. Common Weakness Enumeration. 2016年9月30日閲覧。
- ^ “CAPEC-148: Content Spoofing”. Common Weakness Enumeration. 2016年9月30日閲覧。
- ^ “CAPEC-173: Action Spoofing”. Common Weakness Enumeration. 2016年9月30日閲覧。
- ^ “CAPEC-154: Resource Location Spoofing”. Common Weakness Enumeration. 2016年9月30日閲覧。
- ^ “CWE-290:Authentication Bypass by Spoofing”. Common Weakness Enumeration. 2016年12月6日閲覧。
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