スパイラルカーブ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/12 17:08 UTC 版)
スパイラルカーブとは、入口から出口にかけて半径が小さくなる複合曲線によって構成されるコーナーのこと。進入時(1コーナー、3コーナー)にゆるやかで徐々に2コーナー、4コーナーになるにつれてきつくなるため、コーナー進入時はスピードを落とさずに進入でき徐々にコーナーがきつくなるので外に膨らみやすく、最後の直線で馬群がばらけやすいといわれている。 中央競馬のローカル開催場、あるいは地方競馬場の多くのコーナーがスパイラルカーブを採用している。これらの競馬場は4大主場(東京競馬場、中山競馬場、京都競馬場、阪神競馬場)に比べてコースの幅員が狭い上、最後の直線が短い。そのため最後の直線でコースロスの少ない内側に馬が密集してしまうと前の馬を裁くのに手間取り、差しや追い込みが決まりにくくなってしまう。進路妨害行為や落馬事故発生の可能性も充分考えられる。その結果、多くの競走が逃げ、先行だけで決まってしまうという単調なものになってしまうため競走をより多様なものにするのにスパイラルカーブが導入されている。これらの競馬場では最後の直線が短いことから3コーナー手前、早い場合には向こう正面から後方にいた馬がコースの外側を回り、内側の馬を捲くっていく戦法も多く取られるが、これもコーナー進入時にスピードを落とさなくていいスパイラルカーブの特性が生かされている。なお、前述のようにスパイラルコーナーを採用した場合馬群がばらけやすいため、芝コースの馬場内側を保全する効果も得られるとされている。 但し、スパイラルカーブを採用する場合はコースの周回方向が決まっている事が前提となり、逆回りコースへ改修する際は大幅な改修を要することとなる。また、特異な例ではあるが両回りコースとするのは困難となる。
※この「スパイラルカーブ」の解説は、「競馬場」の解説の一部です。
「スパイラルカーブ」を含む「競馬場」の記事については、「競馬場」の概要を参照ください。
- スパイラルカーブのページへのリンク