ストロング系チューハイ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/19 02:08 UTC 版)
「チューハイ」の記事における「ストロング系チューハイ」の解説
前述のとおり、酒税の税率は発泡性飲料の場合、アルコール度数が10度未満の時は酒税がきわめて安いことから、アルコール度数が9%程度の「ストロング系」と呼ばれるチューハイの市場規模が拡大傾向にある。「安く、手っ取り早く酔える」「飲みやすい」として人気がある。サントリーの推計では、アルコール度数7%以上の「ストロング系」の売り上げは、2010年に2692万ケースだったが、19年には1億1214万ケースと、約4倍以上に成長した。 一方で、税制上の隙間を狙ったような商品だとして批判の声があるほか、アルコール健康障害対策基本法の施行後の今日、不適切、容易なアルコール成分の過剰摂取による危険性が指摘される。医師で国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所薬物依存研究部部長の松本俊彦は自身のFacebook上で、ストロング系チューハイについて「『危険ドラッグ』として規制した方がよいのではないか。半ば本気でそう思うことがよくある」「結局あれは『お酒』というよりも、単に人工甘味料を加えたエチルアルコール=薬物なのだ」「お酒はお酒らしい味をしているべきであり、公衆衛生的アプローチを考えれば、本来、酒税は含有されるアルコール度数の上昇に伴って傾斜すべきなのに、『税収ありき』の国の二転三転する方針にメーカーが追い詰められて、確実におかしな事態を引き起こしている」と批判し、話題となった。 こうした中で、オリオンビールはアルコール度数9%のストロング系チューハイ「ワッタストロング」の製造・出荷を2020年5月末までに停止した。「消費者の健康を考えた結果だ」と社の広報は説明している。
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