ステロイド抵抗性の場合
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/28 07:48 UTC 版)
「自己免疫性溶血性貧血」の記事における「ステロイド抵抗性の場合」の解説
寛解維持にプレドニゾロン換算で10mg/日以上のステロイド剤を必要とする場合は、ステロイド抵抗性と判断し、第2選択の治療への移行を考慮する。 この疾患において脾臓は感作赤血球を融解する器官であると同時に抗体を産生するB細胞を成熟する臓器でもあることから、脾臓摘出術はステロイド療法に並ぶ古典的な治療法のひとつである。脾臓の機能の一部は、肝臓や骨髄の細網内皮系によって代行されるため、脾臓摘出術のみで病態の消失を図るには限界がある。しかし、免疫抑制薬と比較して脾摘術の有効性は高いことが証明されており、第2選択の治療としていまだ重要性を有している。 免疫抑制薬は、ステロイド剤に次ぐ薬物療法として、脾臓摘出術に対する耐術能が低い患者に考慮される。シクロホスファミド、アザチオプリン、6-メルカプトプリン、メトトレキサートが使用され、これらの中で優劣を論じるための研究成績は十分に報告されていない。 その他、リツキシマブをはじめとした分子標的治療薬が新たな治療法として注目されている。
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