スティーヴ・スミス (ドラマー)とは? わかりやすく解説

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スティーヴ・スミス (ドラマー)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/03 20:20 UTC 版)

スティーヴ・スミス
Steve Smith
スティーヴ・スミス(2013年)
基本情報
出生名 Steven Bruce Smith
生誕 (1954-08-21) 1954年8月21日(69歳)
出身地 アメリカ合衆国 マサチューセッツ州ホイットマン
ジャンル ジャズフュージョンロック
職業 ミュージシャン
担当楽器 ボーカル、キーボード、ギター
活動期間 1971年 -
共同作業者 ヴァイタル・インフォメーション、ステップス・アヘッドジャーニーマライア・キャリージャン=リュック・ポンティフォーカスショウ・ブレイズ
公式サイト vitalinformation.com
スティーヴ・スミス(2009年)

スティーヴ・スミス(Steve Smith、1954年8月21日 - )は、アメリカ合衆国ジャズミュージシャンロック・ミュージシャン、ドラマー

1979年から1984年1996年から1999年の間、米ロックバンドジャーニーに在籍したことで知られているほか、ジェフ・バーリンマイク・スターンなど、様々なジャズ・ミュージャンが率いるバンドでも活動し、その他多くのジャズ・セッションにも積極的にゲスト参加している。2016年、事実上サポート・メンバーの扱いだが、ジャーニーでの活動を再開。2020年、バンド内の問題により同バンドのロス・ヴァロリーとともに、ニール・ショーンジョナサン・ケインから解雇されている。

ローリング・ストーン誌の選ぶ歴史上最も偉大な100人のドラマー」において30位。

来歴

マサチューセッツ州ブロックトン生まれ。少年時代の彼はビートルズローリング・ストーンズらのロックにあまり興味がなく、ビッグバンド・ジャズを好んで聞いていたという。その後、レッド・ツェッペリンディープ・パープルに刺激され、ロックもジャズとあわせて聞くようになった。バークリー音楽大学で一年間、アラン・ドーソンに師事する。ドーソンはトニー・ウィリアムスらを指導した人物で、スミスと同期の門下生のジャズ・ドラマーにヴィニー・カリウタハーヴィー・メイソン、シンディ・ブラックマン、日本人の水野オサミらがいる。

19歳でプロになり、ジャズ・バンドで活躍するうちジャン=リュック・ポンティヴァイオリン)の前進的グループに参加。ロニー・モントローズのバンドや、オランダプログレッシブ・ロック・バンドのフォーカスのアルバム『新しき伝説英語版』(1978年)の制作に参加した[1]後、1979年エインズレー・ダンバーの後任としてジャーニーに参加して、絶頂期を支える。在籍中の1983年に友人のティム・ランダース(ベース)らとフュージョン・バンドのヴァイタル・インフォメーションを結成。1985年にヴァイタル・インフォメーションの活動に専念したいという意向と子供が生まれたというプライベートの事情からジャーニーを離れた[注釈 1]後は、ジャズ、フュージョンのほかポップスでも活躍し、現在までにマライア・キャリーブライアン・アダムス(『レックレス』収録の「Heaven」)、サヴェージ・ガーデンアンドレア・ボチェッリらの録音にも参加している。

1991年には元ジャーニーのグレッグ・ローリー、ロス・ヴァロリーらとザ・ストームを結成(のちに脱退)。

自ら率いるヴァイタル・インフォメーションは、1986年に元サンタナトム・コスターキーボードアコーディオン)を迎えるなど幾度かのメンバーチェンジを経ながら定期的に活動している。

近年[いつ?]では日本にはランディ・ブレッカーステップス・アヘッド関連での来日が多い。

ジャーニーの活動再開後リリースしたアルバム『トライアル・バイ・ファイアー』リリース後に再びジャーニーを脱退して、それ以降はヴァイタル・インフォメーションを中心にジャズ/フュージョンに軸を置いた活動を行っていたが、2015年に解雇されたディーン・カストロノヴォの代役として2016年以降のツアーへの参加のオファーを受け、再びジャーニーにサポート・メンバーとして再加入。2020年3月3日にジャーニーのバンド名の独占権を得るために同バンドのロス・ヴァロリーとクーデターを試みたとされ、メンバーのニール・ショーンジョナサン・ケインに解雇を言い渡される。

使用機材

ジャーニー加入以前より、SONORのドラムを長年に渡って愛用している。SONORからは自身のシグネイチャーモデルであるスネアドラムが発売されている。ジャーニーとして初来日を果たした際には、楽器の調達の問題からか、ヤマハのドラムを使用したこともある。シンバルはジルジャン。スティックはVIC FIRTHから発売されている自身のモデルで、グリップはレギュラーグリップとマッチドグリップを併用している。ジャーニー脱退後はジャズへの回帰を強めているため、レギュラーグリップの使用頻度が高くなっている。

ディスコグラフィ

リーダー・アルバム

  • Cause and Effect (1998年) ※with ラリー・コリエルトム・コスター
  • Steve Smith & Buddy's Buddies (1999年、Tone Center)
  • Reimagined, Vol. 1: Jazz Standards (2003年、Bluejay)
  • Very Live at Ronnie Scott's London, Set 1 (2003年、Tone Center)
  • Very Live at Ronnie Scott's London, Set 2 (2003年、Tone Center)
  • 『フラッシュポイント』 - Flashpoint (2005年、Tone Center)
  • 『ラーガ・バップ・トリオ』 - Raga Bop Trio (2010年、Abstract Logix)
  • Groove: Blue (2016年、Q-Rious) ※with トニー・モナコ、ヴィニー・ヴァレンティノ

ジャーニー

ヴァイタル・インフォメーション

  • 『ヴァイタル・インフォメーション』 - Vital Information (1983年)
  • 『オライオン』 - Orion (1984年)
  • Global Beat (1987年)
  • Fiafiaga (1988年)
  • 『哀愁のヨーロッパ〜ライヴ』 - Vitalive! (1991年)
  • Easier Done Than Said (1992年)
  • Ray of Hope (1996年)
  • 『ホエア・ウイ・カム・フロム』 - Where We Come From (1998年)
  • 『ライヴ・アラウンド・ザ・ワールド〜ホエア・ウイ・カム・フロム・ツアー'98-'99』 - Live Around the World (2000年)
  • Live from Mars (2001年)
  • Show 'Em Where You Live (2002年)
  • Come on In (2004年)
  • Vitalization (2007年)
  • 『ア・ライヴ・ヴァイタリゼーション・フォー・ジャパン』 - Live! One Great Night (2012年、BFM Jazz)
  • Viewpoint (2015年、BFM Jazz)
  • Heart of the City (2017年、BFM Jazz)[2]
  • Time Flies (2023年、Drum Legacy)

ステップス・アヘッド

  • 『ライヴ・イン・トーキョー 1986』 - Live in Tokyo 1986 (1994年、NYC) ※ライブ
  • 『ニューヨーク・シティ』 - N.Y.C. (1989年、Intuition)
  • 『陰陽』 - Yin-Yang (1992年、NYC)
  • 『ステッピン・アウト』 - Steppin' Out (2016年、Jazzline) ※2006年録音

ヴァイタル・テック・トーンズ

  • Vital Tech Tones (1998年、Tone Center)
  • VTT2 (2000年、Tone Center)

スティーヴ・スミス・ジャズ・レガシー

  • Live on Tour, Vol. 1 (2008年)
  • Live on Tour, Vol. 2 (2009年)

プレイヤーズ

ザ・ストーム

  • The Storm (1990年)

参加アルバム

ジェフ・バーリン

  • 『チャンピオン』 - Champion (1985年)
  • Crossroads (1998年)

フランク・ギャンバレ

  • 『ア・プレゼント・フォー・ザ・フューチャー』 - A Present for the Future (1987年)
  • 『ノート・ワーカー』 - Note Worker (1991年)
  • Show Me What You Can Do (1998年) ※GHS(ギャンバレ、ハム、スミス)名義
  • The Light Beyond (2000年) ※GHS名義
  • 『GHS 3』 - GHS 3 (2002年) ※GHS名義

ヘンリー・カイザー & ワダダ・レオ・スミス

  • Yo Miles!: Sky Garden (2004年)
  • Yo Miles!: Upriver (2005年)
  • Yo Miles!: Lightning (2010年)
  • Yo Miles!: Shinjuku (2010年)

ニール・ショーン

  • 『ヒア・トゥ・セイ』 - Here to Stay (1982年) ※with ヤン・ハマー
  • 『レイト・ナイト』 - Late Nite (1989年)
  • 『ビヨンド・ザ・サンダー』 - Beyond the Thunder (1995年)
  • 『エレクトリック・ワールド』 - Electric World (1997年)
  • 『ザ・コーリング』 - The Calling (2012年)
  • 『ヴォルテックス』 - Vortex (2015年)

その他

脚注

注釈

  1. ^ 伊藤政則によれば「巧すぎてクビになった」との事である。

出典

  1. ^ Johnson, Peet (2015). Hocus Pocus: The Strife and Times of Rock's Dutch Masters. Tweed Press. pp. 218-228. ISBN 978-0-646-59727-0 
  2. ^ Steve Smith | Album Discography | AllMusic”. AllMusic. 18 October 2017閲覧。
  3. ^ Steve Smith | Credits | AllMusic”. AllMusic. 18 October 2017閲覧。

外部リンク




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