シンボル利用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/01 16:36 UTC 版)
ケルト十字や太陽十字に類似したシンボルは白人優越主義やネオファシズムのグループのいくつかが象徴として使っている。それらの多くは単純な線からなる非常にシンプルな意匠であり、伝統的なケルト十字の装飾的な複雑さはもたない。これらは「太陽の車輪; sun wheel」とも呼ばれる。これらのグループがなぜケルト十字をシンボルとして採用したのかは不明だが、このシンプルな意匠に鉤十字と類似する点があったからではないかと考えられている。 イタリアでは、ケルト十字はこの政治的な使われ方のほうが強くなり、伝統的な意味で使われることは少なくなっている。イタリア国内では、競技場内での利用が禁止されている。 フランスなどヨーロッパ大陸の教会ではラテン十字が多く、内部や装飾品に用いる程度だが、ケルト十字を教会十字にしているところもある。フランスの教会にも都市部から地方に、ケルト十字を教会十字にしているところがいくつかある。パリ最大の聖堂であるノートルダム大聖堂では内部にモニュメントとしてケルト十字が数多く用いている。 ケルト系キリスト教が信じられているアイルランド国内やイギリス国内の北アイルランドやスコットランド、 ウェールズではケルト十字は幅広く用いられている。ケルト系キリスト教の広まった各地のレリーフや教会、墓地の十字架はケルト十字である。アイルランドのモナスターボイスやクロンマクノイズ、グレンダロッホにあるケルト十字レリーフが有名である。アイルランドで植樹による328フィートの巨大なケルト十字が見つかった際に「Mysterious Celtic cross 」と報道され、後に既に亡くなっていたアイルランド男性が植樹して作ったと判明した際に美談として報道された。 アイルランド人墓地はケルト十字であるため、カナダのアイルランド移民墓地の墓の十字に利用されている。
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