シンスロン工場の爆発
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/11/03 02:51 UTC 版)
「モーガントン (ノースカロライナ州)」の記事における「シンスロン工場の爆発」の解説
2006年1月31日、モーガントンにある塗料添加物化学品メーカーのシンスロン Inc. の工場で爆発が起こった。この爆発が起こる数分前にシンスロンの労働者は大きなシューシュー音を聞いていたとされる。多くの労働者は爆発が起きるまえに工場の建物から逃げ出すことができたが、外に出た者ですら20フィート (6 m) も飛ばされた。この爆発は50マイル (80 km) 離れた地点でも聞こえ、振動が感じられた。 爆発の当日、操業は通常通りだったが、蒸気が止まり、ポリマー起爆溶液が反応容器にポンプで送り込まれた。当直オペレーターは当初予測されていたように反応が活発に進まないことに気付いたが、その後溶剤が蒸発し、反応容器に戻る濃縮された溶剤は通常の範囲にあると見えた。その数分後、オペレータは大きなシューシュー音を聞いて、リアクターのマンホールから蒸気が噴出するのが見えた。その刺激性の蒸気のためにオペレーターは建物の外に出るしかなかった。その蒸気故に他に3人の従業員も建物から出た。オペレーターは保護マスクを着用して再度建物に入り緊急冷却水を反応容器に送り始めた。そのオペレーターが2度目に建物を出てから30秒も経たないうちに、建物が爆発した。アメリカ合衆国化学品安全委員会は、溶剤の蒸気が過熱され過圧となった反応容器から漏れ、建物の中に可燃性の蒸気の雲を形成し、それが発火したと述べた。 この爆発で合計14人が負傷し、そのうち1人が後に死んだ。さらにシンスロンの工場の背後にあるクリークに漏れ出た化学品のために少なくとも300匹の魚が死んだ。そのクリークはカトーバ川に流れている。
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