シリンダーヘッドの交換
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/01/15 05:44 UTC 版)
「ポート加工」の記事における「シリンダーヘッドの交換」の解説
純正シリンダーヘッドのポート形状が多少の研磨程度では改善の余地が少なく、尚かつ拡大加工や後述のポート再構築と言った大掛かりな改造を施す費用や手間が採れない場合などに、シリンダーヘッドを丸ごと他の車種やグレードのもの、或いは社外品のシリンダーヘッドに交換して対処する場合がある。 場合によってはカムシャフトなどを元のシリンダーヘッドの物と交換する手間などが掛かるが、自然吸気エンジンを過給機仕様とする場合や、日産・L型エンジンのように2Lエンジンをベースに3L越えの大きなボアアップを施す場合などに事前にそのエンジンのターボ仕様やボアアップ後の排気量に近い仕様で販売されていたエンジンのヘッドを流用する事で、流用対象のエンジンのカタログ出力特性に合わせて作られた吸排気ポートや吸排気バルブ、燃焼室を容易に手に入れる事が出来るというメリットがある。 社外品のシリンダーヘッドを購入するという手段は、モータースポーツの世界ではポピュラーな手段であり、古くは日産・L型エンジン用のDOHC・クロスフロー燃焼室のLZヘッドなどが存在した。トヨタは長年、自社製のエンジンブロックにヤマハ発動機製のシリンダーヘッドを組み合わせてスポーティエンジンに仕上げる手法を行っている。 市場に出回っている社外品ヘッドをオーナー自身が購入しての改造は、主にアメリカ車やオーストラリア車のOHVのV型8気筒エンジン等で行われており、エーデルブロック社のような専門メーカーも存在する。日本においてはホンダ・モンキー等の横型エンジンを手がけるキタコやSP武川、キジマがボアアップ仕様専用ヘッドやDOHCヘッドなどの製造販売を手がけており、最も身近な社外品ヘッドの事例ともなっている。
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