シリア内戦に対するスタンス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/09 09:55 UTC 版)
「山田一竹」の記事における「シリア内戦に対するスタンス」の解説
所属団体であるスタンド・ウィズ・シリア・ジャパンと同じく、アサド政権と同盟諸国を強く非難している。イベントや公式声明文では、「自国民を大量虐殺したアサド政権はいかなる場合も支持できない」という立場を表明している。さらに、日本におけるアサド政権擁護の学者や論調を徹底的に批判しており、例えばシリアのホワイトヘルメットなどをテロリストとする見解を「人間の尊厳の蹂躙に他ならない」と糾弾している。 活動面では、シリア問題を語る際に当事者であるシリア人を中心に置くことを重視しており、主催する全てのイベントではインターネット電話中継でシリア国内と会場を直接に繋ぎ、メッセージを発信する手法を積極的に用いている。2018年4月には、シリア南部のヤルムーク出身で「戦場のピアニスト」として知られるエイハム・アハマド(Aeham Ahmad)の招聘を行い、初来日公演の実現に成功した。パレスチナ難民としてシリアで生まれたアハマドは無国籍で、二重難民としてドイツで暮らすため渡航は極めて困難であったが、2年がかりで関係官庁へ交渉を行い、クラウドファンディングでおよそ170万円を集め、招聘と初来日公演を実現させたことも話題を呼んだ。アハマドの来日公演は、日本各地のメディアで大きく取り上げられた。公演は合計700名以上を動員した。招聘プロジェクトを終えた山田は「シリアが現在進行形の人類に対する挑戦であり、私たちがこれまでに直面したことない規模での危機であるということを第一に伝えたい。私たちと何にも変わらない人間が、この瞬間も危機の中を懸命に生きており、彼らは人間の尊厳とただ平和に生きることを求め続けている。私たちは、彼らと共にあるという連帯を示して行きたい」と述べている。アハマドの来日公演プロジェクトは山田のシリア内戦へのスタンスの集約と言え、象徴的活動となった。
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