シリア内戦とISIL
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/03 08:45 UTC 版)
詳細は「ラッカの戦い (シリア内戦)」を参照 シリアの独立後、ラッカはシリア国内の他の主要都市から離れていることもあり、中東戦争やイスラエル等の隣国との小規模な争いの影響を受けることはほとんどなかったが、2011年に起きたシリア内戦で事態が一変した。アサド政権と反政府武装勢力がホムスやアレッポでの戦闘に集中する中、ラッカでは権力の空白に乗じたISILが勢力を拡大し、2014年1月にラッカを含む地域一帯をイスラム国として建国を宣言。ラッカを首都とし、ISILの一大拠点とした。同年8月末にはISILがアサド政権のラッカ県最後の拠点であったタブカ空軍基地を制圧した事で完全にISILによる支配が確立された。このためロシア軍とフランス軍を中心にしたISILに対する激しい空爆が行われた。 2017年5月、アメリカから装甲車両の供給などの支援を受けているシリア民主軍がラッカへ攻勢を行うことを表明。6月29日、シリア民主軍は最後の退路を断ち、ラッカを完全包囲したと発表した。9月1日にはシリア民主軍の報道官がラッカの旧市街を解放したと発表。旧市街はISILが要塞化し激しく抵抗していた地域であった。9月20日、英国に拠点を置くNGO「シリア人権監視団」がシリア民主軍がラッカの90%を制圧したと発表し、10月17日にシリア民主軍はラッカを完全制圧したと宣言。軍事作戦を終了した。
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