シリアルとの比較
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/16 01:01 UTC 版)
高速シリアル技術が開発される以前に、シリアルリンクよりもパラレルリンクを選択していた要因(逆に言えば、その後シリアルに移行した要因)としては、次のようなことが考えられる。 性能 個々のデータリンクの転送性能が同じなら、当然複数のビットを並行して転送した方が性能がよい。一般にビット数が倍になれば転送レートも倍になる。実際には全てのリンクで同期させる必要があるため、理想的な性能は達成できないことが多い。 配線長 並行して走っている配線間で漏話が生じるため、配線長を長くすることができない。したがって、一般にシリアル接続よりも配線長の上限は短くなる。 複雑さ パラレル通信は送受信部のハードウェアが簡単で、実装しやすい。パラレルポートは単にデータをデータバスにコピーするためのラッチさえあればよい。一方シリアル通信ではパラレルに変換する作業が必要で、それを行っているのがUARTである。 集積回路が安価に製造できるようになり、消費者がさらなる高性能とケーブル長を求めた結果、パラレルからシリアルへの移行が進んだ。例えば、プリンタの接続は IEEE 1284 から USB に移行し、ディスク接続はATAからシリアルATAに、あるいはSCSIから Serial Attached SCSI に移行している。
※この「シリアルとの比較」の解説は、「パラレル通信」の解説の一部です。
「シリアルとの比較」を含む「パラレル通信」の記事については、「パラレル通信」の概要を参照ください。
- シリアルとの比較のページへのリンク