シモン・ラクスとは? わかりやすく解説

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シモン・ラクス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/25 16:28 UTC 版)

シモン・ラクスSzymon (Simon) Laks, 1901年11月1日 - 1983年12月11日)は、フランスで活動したポーランド作曲家

ワルシャワ出身。ヴィリニュスとワルシャワで2年間数学を学んだ後、1921年からワルシャワ音楽院和声対位法を学んだ。1926年ウィーンに行き、翌年にはパリに移って、パリ国立高等音楽・舞踊学校作曲をピエール・ヴィダルに、管弦楽法アンリ・ラボーに学んだ。パリでは新古典主義音楽に傾倒し、アレクサンドル・タンスマンと親交を結んだ。

1941年ナチス・ドイツによって捕えられ、翌年にアウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所に送られたが、収容所オーケストラの指揮者兼編曲家として生き延びることができた。1944年ダッハウ強制収容所に移送されたが、ダッハウ強制収容所がアメリカ軍によって解放され、パリに戻ることができた。

戦後は戦前の作風とは一変して調性は厳格となり、ポリフォニーは明快かつ独特のものとなり、さらにポーランド音楽の要素が加わるようになった。第三次中東戦争に衝撃を受け、1967年以降は作曲をほとんどせずに、作家翻訳家として活動した。

主な作品

管弦楽曲

  • 弦楽のためのシンフォニエッタ(1936)
  • ポーランド組曲(1936)
  • ヴァイオリンとオーケストラのための詩曲(1954)
  • 弦楽のための交響曲(1964)

室内楽曲

  • ピアノのためのソナチネ(1927)
  • チェロとピアノのためのソナタ(1932)
  • 弦楽四重奏曲第3番(1945)
  • ヴァイオリン・チェロ・フルート・オーボエのためのパッサカリア(1946)
  • チェンバロのための短いソナタ(1946)
  • ピアノのためのバラード~ショパンへのオマージュ(1949)
  • 弦楽四重奏曲第4番(1962)
  • 弦楽四重奏曲第5番(1962)
  • 2つのチェロのための対話(1964)
  • フルート・ヴァイオリン・チェロ・ピアノのためのディヴェルティメント(1966)

文献

  • Laks, Szymon: Musik in Auschwitz, übers. von Mirka und Karlheinz Machel, hg. und mit einem Nachwort versehen von Andreas Knapp; Droste-Verlag, Düsseldorf 1998
  • Lagerwey, Mary Deane: Reading Auschwitz, Ethnographic Alternatives, Vol.5 (hg. v. Carolyn Ellin, Arthur Bochner), Altamira Press, Walnut Creek 1998.
  • Helman, Zofia: Art. Laks, Szymon, in: Die Musik in Geschichte und Gegenwart – allgemeine Enzyklopädie der Musik, hg. v. Ludwig Finscher, Personenteil 9, 2., neubearb. Ausg., Kassel [u.a.] 2002, Sp. 1035-1036.



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