シグニー基地
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/31 08:03 UTC 版)
シグニー基地(Signy Research Station)は英国南極研究所(英語版)が運用する、1963年開設の研究拠点である。 1920年代、島の入り江Factory Cove(英語版)には捕鯨施設が置かれていた。1947年、この捕鯨施設に測候所が設立された。これはサウス・オークニー諸島における二つ目の調査拠点であった(初めてのものはアルゼンチンが設立したOrcadas Base(英語版))。1955年、その捕鯨施設と同じ場所にTønsberg Houseという小屋が建てられた。1963年、この小屋は生物学の調査を目的とした研究施設に転用された。基地は1996年まで通年でスタッフが常駐していたが、その後は11月から4月までの駐在となった。 基地は四つの建物で構成され、8人を収容できる。メインの建物はSorlle House(名はPetter Sørlleにちなむ)であり、居住空間兼研究所となっている。他の三つの建物は貯蔵施設とライフライン用である。また、島の辺縁部にも四つの小屋がある。 基地では海洋・陸上生物学、特に南極海の生態系に対する気候変動の影響を調べる。アデリーペンギン、ヒゲペンギン、ジェンツーペンギンの3種のペンギンが基地で監視されている。夏季専用基地となった後、目視による海氷観測を継続するために、自動の海氷カメラが通年で動作している。これにより、基地周辺の海氷の分布は50年以上にわたって継続して記録されている。
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