コンビデザイン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/22 23:46 UTC 版)
「南アフリカ航空295便墜落事故」の記事における「コンビデザイン」の解説
この事故は747コンビでの最初の火災事件であり、ワイドボディ航空機での数少ない火災の1つとなった。 ボーイングの捜査官であるFred Bereswill(フレッド・ベレスウィル)は、この理由から295便の火災を重要視している。 NTSBのBarry Strauchはボーイングの本社を訪問し、コンビの設計について問い合わせた。 客室内の空気は貨物室よりもわずかに高い圧力を持つように設計されているため、乗務員が貨物室のドアを開いても、客室からの空気が貨物室に流れ込み、煙やガスが流れ込まないようになっていた。 ボーイング社では米国の連邦規則に従い、大量のタバコの葉を燃やす実験を行ったが、火災は貨物室の中にとどまった。 調査官は、 プラスチック製のカバーと予備のパレットが火災の燃料となったことを考慮し、295便と同様の条件で再試験を行った。その結果、高温の炎により加熱された空気は通常よりも高い圧力を持ち、貨物室のドアを開くと、煙とガスが客室に流れ込んだ。事故現場を再現したテストのデータは、クラスB貨物室の使用が十分な防火性能を備えていなかったということを証明したのである 。 その後、南アフリカ航空は1993年にコンビの使用を中止し、 連邦航空局は手動消防をメインデッキの貨物室の主な消火手段にすべきではないと規定する新しい規則を導入した。 これらの新しい規格に準拠するためには、重量の増加や追加の装置類を設置することが必須であり、経済的負担の大きさから747コンビは使われなくなった。にもかかわらず、コンビは最後の機体がKLMに納入された2002年まで、747製品ラインに残っていた。
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