ケプラー80
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/23 21:38 UTC 版)
ケプラー80 Kepler-80 |
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仮符号・別名 | KOI-500 | |
星座 | はくちょう座 | |
見かけの等級 (mv) | 15.188[1] | |
位置 元期:J2000.0 |
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赤経 (RA, α) | 19h 44m 27.0200771587s[2] | |
赤緯 (Dec, δ) | +39° 58′ 43.593797770″[2] | |
固有運動 (μ) | 赤経: -1.380 ミリ秒/年[2] 赤緯: -7.185 ミリ秒/年[2] |
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年周視差 (π) | 2.6780 ± 0.0210ミリ秒[2] (誤差0.8%) |
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距離 | 1218 ± 10 光年[注 1] (373 ± 3 パーセク[注 1]) |
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絶対等級 (MV) | 7.24[1] | |
物理的性質 | ||
半径 | 0.678 R☉[1] | |
質量 | 0.730 M☉[1] | |
表面重力 | 44 G[1][注 2] | |
スペクトル分類 | K5[1] | |
光度 | 0.170 L☉[1] | |
表面温度 | 4,540 K[1] | |
金属量[Fe/H] | 0.04 ± 0.08[1] | |
年齢 | 1.3 - 2.9 ×109 年[1] | |
他のカタログでの名称 | ||
KIC 4852528, 2MASS J19442701+3958436[2] | ||
■Template (■ノート ■解説) ■Project |
太陽 | ケプラー80 |
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ケプラー80(英語: Kepler-80)は、地球からはくちょう座の方向に約1,220光年離れたところに位置するK型主系列星である[2]。ケプラー宇宙望遠鏡の観測データから、6つの太陽系外惑星が発見されている[3]。
惑星系
この恒星には、ケプラーによるトランジット法の観測から、5つの惑星候補がみつかっていた[4]。2012年、TTV法でケプラーの観測データを詳しく分析した結果、5つの候補の内で、公転周期の長い2つについて存在が確定し、ケプラー80b、ケプラー80cとなった[5]。2014年、統計解析の手法を改良し、惑星候補とされるトランジットを再調査した結果、更に2つの惑星が確定し、ケプラー80d、ケプラー80eとなった[6]。2016年には、ケプラーが検出した惑星候補の全てについて、惑星以外の信号である確率を計算する中で、5番目の惑星候補が惑星と判断するのが妥当とされ、ケプラー80fが確定した[7]。
そして2017年、深層学習によって、膨大なケプラーの観測データから惑星検出の真偽を学習したニューラルネットワークに、ケプラーが複数の惑星を発見している星系のデータの中から惑星を探させたところ、6番目の惑星が発見され、ケプラー80gとなった[3]。
ケプラー80の惑星系は、最も外側の惑星でも公転周期が2週間程度で、その内側に6つの惑星が存在するという、稀有な詰め込み型の惑星系となっている[1]。発見されている6つの惑星の内、5つまでは連鎖的な軌道共鳴状態にあるとみられる[3]。
名称 (恒星に近い順) |
質量 | 軌道長半径 (天文単位) |
公転周期 (日) |
軌道離心率 | 軌道傾斜角 | 半径 |
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f | — | 0.0175 | 0.9867873 | — | 86.50° | 1.21 R⊕ |
d | 6.75 M⊕ | 0.0372 | 3.07222 | — | 88.35° | 1.53 R⊕ |
e | 4.13 M⊕ | 0.0491 | 4.64489 | — | 88.79° | 1.60 R⊕ |
b | 6.93 M⊕ | 0.0648 | 7.05246 | — | 89.34° | 2.67 R⊕ |
c | 6.74 M⊕ | 0.0792 | 9.52355 | — | 89.33° | 2.74 R⊕ |
g | — | 0.14 | 14.64558 | — | 89.35° | 1.13 R⊕ |
脚注
注釈
- ^ a b パーセクは1 ÷ 年周視差(秒)より計算、光年は1÷年周視差(秒)×3.2615638より計算
- ^ 出典での表記は、
19h 44m 27.0200771587s, +39° 58′ 43.593797770″
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