ケネディの書簡作成
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/15 18:11 UTC 版)
この日午後の会議で「トルコのミサイルで取り引きすれば、キューバのミサイルを片付けられるのに、苦労して血を流してもキューバ侵攻はうまくいかない。もし後世にそう記録されたら戦争をやってよかったとは言えない」とケネディは呟いていた。しかし会議ではトルコのミサイル撤去に反対が多く、NATO(北大西洋条約機構)が分裂しかねないと懸念する意見もあった。 そこでこの日に届いた書簡(トルコのミサイル撤去)を敢えて無視し、昨日届いた書簡にのみ回答して、その書簡のフルシチョフ提案(キューバを今後攻撃しない)を受け入れる案が出された。そしてケネディは前日に届いた柔軟な内容のフルシチョフの書簡に対してのみ回答する方針を決め、ロバート・ケネディと大統領顧問テッド・ソレンセンにその回答の起草を命じた。そしてスティーヴンソン国連大使が推敲して、同日午後8時に公表した。 この回答の中身は『3つの条件』 キューバのミサイル基地建設の中止 攻撃型ミサイルの撤去 国際連合の査察団受け入れ を提示して、この条件を了解すれば、アメリカは海上封鎖を解き、キューバを攻撃・侵攻しないと確約するものであった。 「私はあなたからの10月26日付けの書簡を大変注意深く読み、この問題への早急な解決を求める熱意が述べられていたことを歓迎します。……書簡で示された線に沿って、解決に向けた取り組みを、この週末に国連事務総長代行の下で作成するように指示しました」
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