ケクロプスの娘
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このアグラウロスは、アテーナイ王ケクロプスの娘で、エリュシクトーン、ヘルセー、パンドロソスと兄弟である。アグラウロスはアレースとの間にアルキッペーを、また一説にヘルメースとの間にケーリュクスを生んだ。 神話によればアグラウロスとその姉妹たちはアテーナーから赤子のエリクトニオスの入った箱を預かった。しかしアグラウロスとヘルセーは中を見ることを禁じられていたにもかかわらず、箱を開いて見てしまい、エリクトニオスを守っていた蛇に殺されたとも、アテーナーの怒りに触れて気が狂い、アクロポリスから身を投げたともいわれる。またあるいは3人で中を見たがそのことをカラスがアテーナーに知らせ、3人は気を狂わされて海に身を投げたともいわれる。 オウィディウスによれば、ヘルセーとパンドロソスはアテーナーの言いつけ通りに預かっていたが、アグラウロスは姉妹たちを笑いながら中身を見、そのことをカラスがアテーナーに知らせた。後にヘルメースがヘルセーに恋をして訪ねて来たとき、アグラウロスは恋の仲立ちをすると言って黄金をせしめ、ヘルメースを追い返した。それを知ったアテーナーは「嫉妬」に命じてアグラウロスの心にヘルセーに対する嫉妬を起させた。このためアグラウロスは悩み苦しみ、ヘルメースが再びやってきたときにヘルセーの部屋の扉の前に座り込んで神を入らせまいとした。怒ったヘルメースはアグラウロスを石像に変えたが、その石像は嫉妬心のために黒色であったという。 なお、アテーナイのアクロポリスにはアグラウロスの聖苑があって、ペルシア戦争のさい、ペルシア軍はこの付近からアクロポリスに登り、神託を誤解してテミストクレースに従わずにアクロポリスに立てこもっていたアテーナイ人を皆殺しにした。
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ケクロプスの娘
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/06 03:09 UTC 版)
アテーナイ王ケクロプスの娘で、アグラウロスとパンドロソスの姉妹。アテーナーに預けられたエリクトニオスが入った箱を開けてしまったため、発狂させられ、姉妹たちと共に投身自殺した。ただし、ヘルセーは死なずにヘルメースとの間にケパロスをもうけたともいわれる。
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