グロテスク (2009年の映画)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/12 18:25 UTC 版)
| グロテスク | |
|---|---|
| 監督 | 白石晃士 | 
| 脚本 | 白石晃士 | 
| 製作 |  大橋孝史 小林洋一  | 
    
| 出演者 |  長澤つぐみ 川連廣明 大迫茂生  | 
    
| 音楽 | 佐藤和郎 | 
| 主題歌 |  SS 「あえか」  | 
    
| 撮影 | 福田陽平 | 
| 編集 | 曽根剛 | 
| 配給 | ジョリー・ロジャー | 
| 公開 |   | 
    
| 上映時間 | 73分 | 
| 製作国 |   | 
    
| 言語 | 日本語 | 
『グロテスク』は、2009年に公開された、日本のスラッシャー映画。映倫未指定作品。
概要
白石晃士によるスプラッター・ホラー映画。レンタル版とは違った残虐な内容を含むUNRATED VERSION(セル版)は残虐すぎる内容のため、イギリスでは全英映像等級審査機構によってDVDの販売が禁止された。これについて、BBFCトップのデービッド・クークは、「『ソウ』や『ホステル』シリーズなど近年の拷問をテーマとしたホラー映画と違い、『グロテスク』はストーリー性や登場人物の成長が乏しく、容赦なくエスカレートする辱め、暴力、サディズムを描いているにすぎない」と指摘した[1]。
Amazon.co.jpでも自主規制が行われ、販売が中止となった[2]。
ストーリー
会社員・和男とその恋人アキは初めてのデートを楽しんでいた。しかし突如何者かに襲われ、何処かの地下室へと連行、監禁される。
目覚めた和男とアキの前に犯人の男・立川が現れる。立川は「ふたりの愛に感動できれば解放する」「質問されたとき以外は喋るな」と言うと、手にした拷問器具でふたりを痛めつけていく。不条理な仕打ちに苦しむふたり。アキは恐怖と痛みから我慢できず叫んでしまい、喋った罰として更に制裁を受ける。
和男はアキを守ろうと、自分だけを狙うよう立川に懇願する。和男の覚悟を面白がった立川は言われた通りアキには手を出さず、淡々と和男だけを痛めつけていく。拷問はエスカレートしていくが、和男は根を上げることなくあらゆる仕打ちに耐え抜く。和男の気概を見届けた立川は「感動した」と言うと、拷問を取りやめ急ぎふたりを手当てする。
病室で意識を取り戻す和男とアキ。しばらくすると立川が現れ、ふたりの絆に感動できたと感謝を示す。そして怪我が治ったら解放すること、自分の財産を全て譲渡すること、事が済んだら警察に自首することを約束する。疑う和男とアキだったが、立川の看病は献身的で治療の腕も確かであったため、次第に心を許していく。ふたりは自由になった後のことを考えたり、立川の体臭がキツイという話で笑いあったりして、やがて眠りにつく。
だが立川には約束を守る気など最初からなかった。立川は和男とアキを再度地下室へと連れ込むと、怯えるふたりを他所に拷問の再開を告げる。凄惨な仕打ちによりふたりは怒りと絶望の中で息絶えるが、最後のあがきとしてアキが立川の体臭を酷く罵ったことで、立川の自尊心が傷つけられる。ふたりの死体は立川によって埋葬されるが、そのそばにはたくさんの墓が並んでいた。
後日、次のターゲットを見定めた立川が行動を起こす。しかし狙いは女性ひとりであり、また体臭を気にしてシャツに消臭剤を振りまくなど、自尊心が傷ついたままであることが示唆されていた。
キャスト
スタッフ
- 監督・脚本:白石晃士
 - 製作:大橋孝史、小林洋一
 - プロデューサー:上野境介、宇田川和恵
 - 音楽:佐藤和郎
 - 撮影監督:福田陽平
 - 美術:安宅紀史
 - 編集:曽根剛
 - 助監督:伊藤拓也
 - 制作担当:酒井明
 - 配給:ジョリー・ロジャー
 - 制作プロダクション:トルネードフィルムス
 - 製作:ジョリー・ロジャー、エースデュース
 - 主題歌:「あえか」作詞:手島正登、佐藤和郎 作曲:手島正登 編曲:佐藤和郎 唄:SS
 
参考文献
- ^ “日本のホラー映画『グロテスク』DVD、英国で販売禁止”. AFPBB. (2009年8月20日) 2009年8月23日閲覧。
{{cite news}}: CS1メンテナンス: 先頭の0を省略したymd形式の日付 (カテゴリ) - ^ “Bathed in Blood: Director Koji Shiraishi’s torture-porn flick Grotesque gets banned in Britain—and ignites a debate about Japan’s splatter-film boom”. Metropolis Magazine (2009年9月24日). 2009年9月28日閲覧。
 
外部リンク
「グロテスク (2009年の映画)」の例文・使い方・用例・文例
- ベイスギを材料に巨大でグロテスクな、しかし美しい円柱を作った。
 - ハロウィーン用のグロテスクな服装.
 - 海をかきまぜた長さ8ファゾムのグロテスクな蛇の物語
 - グロテスクな方法で
 - 家の後ろに、故意的なナイフの傷が彼らの体に刻まれている、二体のグロテスクでむき出しの裸体が倒れている
 - 異なる形または外観に変わる行為(特に奇怪かグロテスクなもの)
 - 楽しみや気晴らしのために行うばかげた、またはグロテスクな行動
 - 小さな端脚類の甲殻類で、グロテスクな形がカマキリを思わせる
 - 人か動物のグロテスクに彫られた図から成る飾り
 - 人または動物のグロテスクに刻まれた図で終わる噴流
 - グロテスクな黒い人形
 - グロテスクな、想像の産物
 - 陰鬱で神秘的でグロテスクな出来事を扱うロマンス
 - 時にグロテスクな派手な花を持つ、旧世界の熱帯地方の着生のランの属
 - エロチックでグロテスクでナンセンスであること
 - 人間の品行をやゆするのに病的でグロテスクなエピソードを用いるユーモア
 
- グロテスク_(2009年の映画)のページへのリンク
 
 