ラヴェル:グロテスクなセレナード
グロテスクなセレナード
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/04/28 08:01 UTC 版)
グロテスクなセレナード(仏:Sérénade grotesque )は、モーリス・ラヴェルの習作を除いて現存する最初のピアノ曲である。1893年頃の作品と考えられている。原題は『セレナード』だが、作曲者がインタビューの中で同曲に言及した際に「グロテスクな」と形容したことにより、出版に際してこの表題が付けられた。生前には出版されず、第二次世界大戦後の1975年に出版された。
まだラヴェル独特の作風は薄く、エマニュエル・シャブリエの影響を受けたとラヴェルは語っている。
Trés rude(きわめて粗く)、4分の2拍子。冒頭の"pizzicatissimo"で始まり、スペイン風のリズムや掻きならされる和音、平行移動など、終始一貫してギター風の曲調で貫かれるという点において、道化師の朝の歌の原型と見ることができる。曲全体が全音音階で溢れていて、各フレーズが絶えずブリッジにより中断されるなどの座りの悪さが、「グロテスク」と呼ばれる所以だと思われる。
外部リンク
- グロテスクなセレナード - 国際楽譜ライブラリープロジェクト内のページ。無料で楽譜PDFが入手可能。
- 解説
- 演奏 - YouTube - ジャン=イヴ・ティボーデ
固有名詞の分類
ラヴェルのピアノ独奏曲 |
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セレナード |
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