グロテスク (2009年の映画)とは? わかりやすく解説

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グロテスク (2009年の映画)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/12 18:25 UTC 版)

グロテスク
監督 白石晃士
脚本 白石晃士
製作 大橋孝史
小林洋一
出演者 長澤つぐみ
川連廣明
大迫茂生
音楽 佐藤和郎
主題歌 SS
「あえか」
撮影 福田陽平
編集 曽根剛
配給 ジョリー・ロジャー
公開 2009年1月17日
上映時間 73分
製作国 日本
言語 日本語
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グロテスク』は、2009年に公開された、日本スラッシャー映画。映倫未指定作品。

概要

白石晃士によるスプラッターホラー映画。レンタル版とは違った残虐な内容を含むUNRATED VERSION(セル版)は残虐すぎる内容のため、イギリスでは全英映像等級審査機構によってDVDの販売が禁止された。これについて、BBFCトップのデービッド・クークは、「『ソウ』や『ホステル』シリーズなど近年の拷問をテーマとしたホラー映画と違い、『グロテスク』はストーリー性や登場人物の成長が乏しく、容赦なくエスカレートする辱め、暴力、サディズムを描いているにすぎない」と指摘した[1]

Amazon.co.jpでも自主規制が行われ、販売が中止となった[2]

ストーリー

会社員・和男とその恋人アキは初めてのデートを楽しんでいた。しかし突如何者かに襲われ、何処かの地下室へと連行、監禁される。

目覚めた和男とアキの前に犯人の男・立川が現れる。立川は「ふたりの愛に感動できれば解放する」「質問されたとき以外は喋るな」と言うと、手にした拷問器具でふたりを痛めつけていく。不条理な仕打ちに苦しむふたり。アキは恐怖と痛みから我慢できず叫んでしまい、喋った罰として更に制裁を受ける。

和男はアキを守ろうと、自分だけを狙うよう立川に懇願する。和男の覚悟を面白がった立川は言われた通りアキには手を出さず、淡々と和男だけを痛めつけていく。拷問はエスカレートしていくが、和男は根を上げることなくあらゆる仕打ちに耐え抜く。和男の気概を見届けた立川は「感動した」と言うと、拷問を取りやめ急ぎふたりを手当てする。

病室で意識を取り戻す和男とアキ。しばらくすると立川が現れ、ふたりの絆に感動できたと感謝を示す。そして怪我が治ったら解放すること、自分の財産を全て譲渡すること、事が済んだら警察に自首することを約束する。疑う和男とアキだったが、立川の看病は献身的で治療の腕も確かであったため、次第に心を許していく。ふたりは自由になった後のことを考えたり、立川の体臭がキツイという話で笑いあったりして、やがて眠りにつく。

だが立川には約束を守る気など最初からなかった。立川は和男とアキを再度地下室へと連れ込むと、怯えるふたりを他所に拷問の再開を告げる。凄惨な仕打ちによりふたりは怒りと絶望の中で息絶えるが、最後のあがきとしてアキが立川の体臭を酷く罵ったことで、立川の自尊心が傷つけられる。ふたりの死体は立川によって埋葬されるが、そのそばにはたくさんの墓が並んでいた。

後日、次のターゲットを見定めた立川が行動を起こす。しかし狙いは女性ひとりであり、また体臭を気にしてシャツに消臭剤を振りまくなど、自尊心が傷ついたままであることが示唆されていた。

キャスト

スタッフ

  • 監督・脚本:白石晃士
  • 製作:大橋孝史、小林洋一
  • プロデューサー:上野境介、宇田川和恵
  • 音楽:佐藤和郎
  • 撮影監督:福田陽平
  • 美術:安宅紀史
  • 編集:曽根剛
  • 助監督:伊藤拓也
  • 制作担当:酒井明
  • 配給:ジョリー・ロジャー
  • 制作プロダクション:トルネードフィルムス
  • 製作:ジョリー・ロジャー、エースデュース
  • 主題歌:「あえか」作詞:手島正登、佐藤和郎 作曲:手島正登 編曲:佐藤和郎 唄:SS

参考文献

  1. ^ “日本のホラー映画『グロテスク』DVD、英国で販売禁止”. AFPBB. (2009年8月20日). https://www.afpbb.com/articles/-/2632220?pid=4474027 2009年8月23日閲覧。 {{cite news}}: CS1メンテナンス: 先頭の0を省略したymd形式の日付 (カテゴリ)(英語)
  2. ^ Bathed in Blood: Director Koji Shiraishi’s torture-porn flick Grotesque gets banned in Britain—and ignites a debate about Japan’s splatter-film boom”. Metropolis Magazine (2009年9月24日). 2009年9月28日閲覧。

外部リンク


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