グロテスク (2009年の映画)
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グロテスク | |
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監督 | 白石晃士 |
脚本 | 白石晃士 |
製作 | 大橋孝史 小林洋一 |
出演者 | 長澤つぐみ 川連廣明 大迫茂生 |
音楽 | 佐藤和郎 |
主題歌 | SS 「あえか」 |
撮影 | 福田陽平 |
編集 | 曽根剛 |
配給 | ジョリー・ロジャー |
公開 | ![]() |
上映時間 | 73分 |
製作国 | ![]() |
言語 | 日本語 |
『グロテスク』は、2009年に公開された、日本のスラッシャー映画。映倫未指定作品。
概要
白石晃士によるスプラッター・ホラー映画。レンタル版とは違った残虐な内容を含むUNRATED VERSION(セル版)は残虐すぎる内容のため、イギリスでは全英映像等級審査機構によってDVDの販売が禁止された。これについて、BBFCトップのデービッド・クークは、「『ソウ』や『ホステル』シリーズなど近年の拷問をテーマとしたホラー映画と違い、『グロテスク』はストーリー性や登場人物の成長が乏しく、容赦なくエスカレートする辱め、暴力、サディズムを描いているにすぎない」と指摘した[1]。
Amazon.co.jpでも自主規制が行われ、販売が中止となった[2]。
ストーリー
会社員・和男とその恋人アキは初めてのデートを楽しんでいた。しかし突如何者かに襲われ、何処かの地下室へと連行、監禁される。
目覚めた和男とアキの前に犯人の男・立川が現れる。立川は「ふたりの愛に感動できれば解放する」「質問されたとき以外は喋るな」と言うと、手にした拷問器具でふたりを痛めつけていく。不条理な仕打ちに苦しむふたり。アキは恐怖と痛みから我慢できず叫んでしまい、喋った罰として更に制裁を受ける。
和男はアキを守ろうと、自分だけを狙うよう立川に懇願する。和男の覚悟を面白がった立川は言われた通りアキには手を出さず、淡々と和男だけを痛めつけていく。拷問はエスカレートしていくが、和男は根を上げることなくあらゆる仕打ちに耐え抜く。和男の気概を見届けた立川は「感動した」と言うと、拷問を取りやめ急ぎふたりを手当てする。
病室で意識を取り戻す和男とアキ。しばらくすると立川が現れ、ふたりの絆に感動できたと感謝を示す。そして怪我が治ったら解放すること、自分の財産を全て譲渡すること、事が済んだら警察に自首することを約束する。疑う和男とアキだったが、立川の看病は献身的で治療の腕も確かであったため、次第に心を許していく。ふたりは自由になった後のことを考えたり、立川の体臭がキツイという話で笑いあったりして、やがて眠りにつく。
だが立川には約束を守る気など最初からなかった。立川は和男とアキを再度地下室へと連れ込むと、怯えるふたりを他所に拷問の再開を告げる。凄惨な仕打ちによりふたりは怒りと絶望の中で息絶えるが、最後のあがきとしてアキが立川の体臭を酷く罵ったことで、立川の自尊心が傷つけられる。ふたりの死体は立川によって埋葬されるが、そのそばにはたくさんの墓が並んでいた。
後日、次のターゲットを見定めた立川が行動を起こす。しかし狙いは女性ひとりであり、また体臭を気にしてシャツに消臭剤を振りまくなど、自尊心が傷ついたままであることが示唆されていた。
キャスト
スタッフ
- 監督・脚本:白石晃士
- 製作:大橋孝史、小林洋一
- プロデューサー:上野境介、宇田川和恵
- 音楽:佐藤和郎
- 撮影監督:福田陽平
- 美術:安宅紀史
- 編集:曽根剛
- 助監督:伊藤拓也
- 制作担当:酒井明
- 配給:ジョリー・ロジャー
- 制作プロダクション:トルネードフィルムス
- 製作:ジョリー・ロジャー、エースデュース
- 主題歌:「あえか」作詞:手島正登、佐藤和郎 作曲:手島正登 編曲:佐藤和郎 唄:SS
参考文献
- ^ “日本のホラー映画『グロテスク』DVD、英国で販売禁止”. AFPBB. (2009年8月20日) 2009年8月23日閲覧。
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: CS1メンテナンス: 先頭の0を省略したymd形式の日付 (カテゴリ) - ^ “Bathed in Blood: Director Koji Shiraishi’s torture-porn flick Grotesque gets banned in Britain—and ignites a debate about Japan’s splatter-film boom”. Metropolis Magazine (2009年9月24日). 2009年9月28日閲覧。
外部リンク
「グロテスク (2009年の映画)」の例文・使い方・用例・文例
- ベイスギを材料に巨大でグロテスクな、しかし美しい円柱を作った。
- ハロウィーン用のグロテスクな服装.
- 海をかきまぜた長さ8ファゾムのグロテスクな蛇の物語
- グロテスクな方法で
- 家の後ろに、故意的なナイフの傷が彼らの体に刻まれている、二体のグロテスクでむき出しの裸体が倒れている
- 異なる形または外観に変わる行為(特に奇怪かグロテスクなもの)
- 楽しみや気晴らしのために行うばかげた、またはグロテスクな行動
- 小さな端脚類の甲殻類で、グロテスクな形がカマキリを思わせる
- 人か動物のグロテスクに彫られた図から成る飾り
- 人または動物のグロテスクに刻まれた図で終わる噴流
- グロテスクな黒い人形
- グロテスクな、想像の産物
- 陰鬱で神秘的でグロテスクな出来事を扱うロマンス
- 時にグロテスクな派手な花を持つ、旧世界の熱帯地方の着生のランの属
- エロチックでグロテスクでナンセンスであること
- 人間の品行をやゆするのに病的でグロテスクなエピソードを用いるユーモア
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