グレイ (Gray, Stephen)
グレイという人は
イギリス・カンタベリーの染物屋に生まれ家業を継ぐが、王室天文官と知り合い天文観測をするようになる。 その観測を評価されてケンブリッジのトリニティ・カレッジ観測所で1年ほど天文観測をし、1711年、ロンドンのチャーターハウス(慈善施設の一種)に寄宿人として入る。
グレイの主な経歴
1729年、偶然にも導体と絶縁体を発見する。 ガラス管にホコリが入らないようにコルクで栓をしたところ、コルクが羽毛を吸い寄せた。 コルク栓に象牙球をつけた木の棒を刺し、象牙球を羽毛に近づけるとこれがまた吸い寄せた。 木の棒を麻紐にかえて実験したところ、垂直方向では300フィートまで電気が伝達できることを確認した。 水平方向の伝達距離を調べるため、麻紐を木の梁に巻きつけたところ球の吸引作用が消失した。 木の梁から絹糸で麻紐を吊ったところ300フィート近くまで伝達した。 絹糸のかわりに針金を用いたところ球の吸引作用が消失した。
これらの実験から、電気とは物体の移動を伴わないでA点からB点へ移動することができる、目には見えない流体であるということ、 また物体には樹脂、絹、ガラスのように電気を作り出し保持できる物質と、金属や湿った糸のように電気を作り出すことは出来ないが、電気を流すことが出来る物質があるとした。
デサグリアスはこれをうけて、電気を作り出し保持できる物質を電気的物質、電気を流すことが出来る物質を非電気的物質と呼んだ。 グレイのいう電気的物質は今では絶縁体と呼ばれるが、語源はラテン語の”島”をあらわすinsulatorからきている。 静電気という言葉もここで生まれた。
スティーブン・グレイ
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