グライドスロープ信号
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/29 14:13 UTC 版)
「大韓航空801便墜落事故」の記事における「グライドスロープ信号」の解説
当該機は運用されていないはずのグライドスロープ信号を受信し、機長がそれにしたがってアプローチを行ったために墜落に至った、との論調が主として韓国内のマスコミでみられた。事故後、大韓航空と韓国民間航空局は合同で自主的実験を行い、何らかの妨害電波により計器内のグライドスロープ指針が影響を受けることを突き止めたとして新聞発表まで行った。妨害電波の発信源が米軍基地であるというような陰謀を示唆する風評まで広まった。 だが、事故報告書では、たとえ何らかの理由で計器パネル上のグライドスロープ指針が動作したとしても、その指針の横に “off” のフラッグが継続的あるいは断続的に表示されていたはずであり、更には機長及び副操縦士のパネルの上部にある FMA(Flight Mode Annunciator、フライトモードアナンシエータ) の グライドスロープ (GS) バーにあるグライドスロープをキャプチャーしたことを示すアナンシエータには何の表示もされていなかった(グライドスロープ信号を正常にキャプチャーできていないことを示す)であろう、と推定した。いずれにしても、グライドスロープ指針表示には少なくとも何らかの通常通りではない動作が見られたはずであり、ましてや「運用停止中」であると管制から告げられているのだから、指針に動きがあったとしても無視すべき、または無視しなくてはならない。 事故直前に着陸した別の航空機の機長も何らかのグライドスロープ信号を受信し、計器内の指針がセンターを指した証言している。だが、「無効である」旨を通知されていたので一切無視して着陸を行っていた。
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