カラーテレビ信号でのインターリーブ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/31 16:33 UTC 版)
「インターリーブ」の記事における「カラーテレビ信号でのインターリーブ」の解説
インターリーブは、白黒テレビに、いかに色副搬送波(カラーサブキャリア)を多重するか、そして白黒信号(輝度信号)に干渉しないように考えられた方法である。 輝度信号を周波数領域に展開しそのスペクトル分布と、輝度信号を原点として色副搬送波を約3.579545MHz上に多重すると色副搬送波のスペクトル分布が、髪の毛を整える櫛を一本違いで重ねるような分布となる。そうすることによって両信号の干渉を防ぐ事が可能となる。なお、色副搬送波が上記のような中途半端な数になるのには理由がある。NTSC方式が開発された当時は、振幅変調である輝度信号を基本として、その4.5MHz上に音声副搬送波が多重されていて、復調方式としてテレビジョン受像機を安価に製造するためにインターキャリア方式が用いられていた。輝度信号から相対的に4.5MHz上に音声副搬送波が周波数変調で多重されているのでインターキャリア方式の受像機では音声が人間の耳の特性上、無視できない歪率を持つことになる。これを動かすことができなかったため、仕方なく、垂直同期周波数を約59.94Hzまで下げ、白黒受像機で引き込めるかどうかのフィールドチェックが行われた。そして、引き込める事が解り、実用化された経緯がある。現在では音声復調にはセパレートキャリア方式が用いられている。白黒テレビに音声を周波数変調で多重し、そして色副搬送波を位相変調で多重するために、考え抜かれた方式である。アナウンサーがギンガムチェックのような細かい模様の服を着ないのは、輝度信号の周波数分布が高い方向にスペクトルが立つため、カラー信号との干渉で、虹色のような色が流れるようについてしまうためである。これをカラー妨害という。
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