エネルギーの外国依存
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/13 14:39 UTC 版)
アイルランドは国内で必要とするエネルギーの80%以上に相当する化石燃料を輸入に頼っている。20世紀半ばから長らく、アイルランドは泥炭湿原の開拓、水力発電所の建設、沖合ガス田の開発などを行い、1970年代には石炭によるエネルギーの供給を開始するなどして外国からのエネルギー資源の供給を抑えてきた。ところがアイルランド国内でのガス、泥炭、水力発電がほぼ開発しつくされてしまい、さらに化石燃料の需要が増加していたところに資源の供給不安や地球温暖化に対する関心が大きくなった。この状況を打破する方策として、風力発電や潮力発電といった代替エネルギーの開発がある。しかし風力発電だけでは十分に電力需要をまかないきれず、従来型の発電所を要することになるため、完全な解決策にはならない。アークローの東の沖合いに洋上風力発電所の建設が進められており、またアイルランド島の西の沖合いでも風力発電所の建設計画が持ち上がっている。環境エネルギー団体 "Sustainable Energy Ireland" によるレポートでは、風力発電開発が適切に進み、また高圧送電線網につなぐことを阻む自然上の障害の問題を解決できれば、アイルランドは過剰な発電量を輸出することができるとしている。アイルランドでは風力発電が全発電量の5%を占めている。
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