ウォルト・ホイットマンとエミリー・ディキンソン
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「アメリカ合衆国の詩」の記事における「ウォルト・ホイットマンとエミリー・ディキンソン」の解説
アメリカ合衆国における、真にアメリカ固有の英語詩として最後に現れたのがウォルト・ホイットマン(1819年 - 1892年)とエミリー・ディキンソン(1830年 - 1886年)という2人の詩人の作品である。表面上この2人の詩人は似ても似つかないものである。ホットマンの長い詩行は欽定訳聖書の韻律から生成され、その民主主義的包括性は、プロテスタントの聖歌から得られたディキンソンの濃縮された言葉遣いと短い行および連節とは激しい対照をなしている。 彼らを結びつけるものは彼らに共通するエマーソンへの繋がりであり(ホイットマンは『草の葉』(Leaves of Grassの第2版にエマーソンの一節を入れた)、彼らの想像力の大胆な創造性である。この2人の詩人はアメリカの詩の2大作風の誕生を代表するということができる。すなわち、ホイットマンの自由な韻律と直接感情的な表現と、ディキンソンの格言的曖昧さと皮肉であり、どちらも20世紀のアメリカ詩に豊富に痕跡を残すことになった。 これら言葉遣いの発展は、エドウィン・アーリントン・ロビンソン(1869年 - 1935年)、スティーヴン・クレイン(1871年 - 1900年)、ロバート・フロスト(1874年 - 1963年)およびカール・サンドバーグ(1878年 - 1967年)のような詩人の作品を通して辿ることができる。その結果、20世紀が始まるまでに明らかに新しい詩の流派の外郭がはっきりと見えるようになった。
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