ウイルスの病原性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/18 07:39 UTC 版)
RNAウイルスの感染はRNAiカスケードの引き金となる場合がある。植物細胞や動物細胞に感染するウイルスにはRNAi応答を阻害するように作られたタンパク質が含まれており、Dicerはウイルスに対する免疫に関与している可能性が高い。ヒトに感染するウイルスでは、HIV-1、インフルエンザウイルス、ワクシニアウイルスなどがこうしたRNAi抑制タンパク質をコードしている。DicerはウイルスのdsRNAを切断してRISCにロードし、ウイルスmRNAを標的とした分解を引き起こすことで感染に対抗することができるため、Dicerの阻害はウイルスにとって有益である。Dicerの遮断による細胞のmiRNA経路の阻害も、ウイルスの病原性に寄与しうる機構である。
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