インターネット上での「場の空気」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/28 04:16 UTC 版)
「場の空気」の記事における「インターネット上での「場の空気」」の解説
日本のインターネット上で一部のコミュニケーションにおいては、発言内容をベースにやりとりするというよりも、むしろ互いに発言同士を連鎖させていくことが重視されており、これを社会学者の北田暁大はつながりの社会性と呼んでいる(ネガティヴに作用するとブログの炎上などを引き起こすことになる)。 批評家・社会学者の濱野智史は、日本において一部のネットサービス(2ちゃんねる・ニコニコ動画・mixiなど)の多くはこのような場の空気を読む文化に基づいているとしており、他の先進国とは違って、内容ベースの熟議を行う電子公共圏の構築(討議プロセスを含む電子民主主義の実現)が困難になるなどの弊害が指摘されている。他方で、インターネット上でも場の空気を読むことが求められているのは日本の現実世界での暗黙のルールをオンライン上にも無意識に持ち込んでしまっているからに過ぎず、現代社会の「人間関係の流動化」が今後も加速していけば(すなわち空気が読めないほどに流動性が上昇すれば)、インターネット上での場の空気にひきずられたサイバーカスケード的な現象はおさまっていくのではないかという見方もある。
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