アメリカ反帝国主義連盟とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > アメリカ反帝国主義連盟の意味・解説 

アメリカ反帝国主義連盟

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/02/28 21:14 UTC 版)

1900年9月22日に政治雑誌Harper's Weeklyに掲載された W.A. Rogers の漫画。ウィリアム・マッキンリー大統領が「マッキンリーの手紙」と書かれた大砲を発射し、「帝国主義」と書かれた王冠をかぶった藁人形を爆破している。

アメリカ反帝国主義連盟(アメリカはんていこくしゅぎれんめい、英語: American Anti-Imperialist League)は、1898年から1921年まで存在したアメリカ合衆国政治団体[1]

概要

アメリカ反帝国主義連盟は、1898年6月15日にアメリカ合衆国によるフィリピン併合に反対して結成された。

反帝国主義者は、被治者の同意の必要性などの共和主義の精神を帝国主義者が破壊すると考え、領土拡大に反対した。彼らは、商業や憲法宗教、人道関連などの拡大には反対しなかったが、未開発の熱帯地方領域の併合や統治は、アメリカ独立宣言ジョージ・ワシントンの辞任演説エイブラハム・リンカーンゲティスバーグ演説などの理念であるアメリカの自治と独立の理念の放棄を意味すると考えた[2]

1900年の大統領選挙連邦議会選挙で、アメリカ帝国主義[3][4]を強力に推進する若い「進歩主義者」に対して反帝国主義連盟は古い世代を代表して対決したが敗北し、新しい時代は進歩の時代英語版と呼ばれることになった[5]

1910年代の反帝国主義連盟は、それまでの反戦活動にもかかわらず、アメリカ合衆国の第一次世界大戦参戦に反対しなかったが、何名かの個々のメンバーは参戦に反対した。1920年代になって従来の力を失った反帝国主義連盟は1921年に解散した。

著名なメンバー

関連資料

  • Thomas A. Bailey, "Was the Presidential Election of 1900 A Mandate on Imperialism?" Mississippi Valley Historical Review, Vol. 24, No. 1 (Jun., 1937), pp. 43-52 in JSTOR
  • Robert L. Beisner, Twelve against Empire: The Anti-Imperialists, 1898—1900 (1968)
  • David T. Beito and Linda Royster Beito, "Gold Democrats and the Decline of Classical Liberalism, 1896-1900," Independent Review 4 (Spring 2000), 555-75.
  • Fred H. Harrington, "The Anti-Imperialist Movement in the United States, 1898-1900," Mississippi Valley Historical Review, Vol. 22, No. 2 (Sep., 1935), pp. 211-230 in JSTOR
  • Fred Harvey Harrington, "Literary Aspects of American Anti-Imperialism 1898-1902," New England Quarterly, Vol. 10, No. 4 (Dec., 1937), pp. 650-667 in JSTOR
  • William E. Leuchtenburg, "Progressivism and Imperialism: The Progressive Movement and American Foreign Policy, 1898-1916," Mississippi Valley Historical Review, Vol. 39, No. 3 (Dec., 1952), pp. 483-504 in JSTOR
  • Julius Pratt, Expansionists of 1898: The Acquisition of Hawaii and the Spanish Islands (1936) pp 266—78
  • E. Berkeley Tompkins, Anti-Imperialism in the United States: The Great Debate, 1890—1920. (1970)
  • Mark Twain. Jim Zwick, ed. Mark Twain's Weapons of Satire: Anti-Imperialist Writings on the Philippine-American War. (Syracuse University Press: July 1, 1992) ISBN 0-8156-0268-5
  • Richard E. Welch, Jr., Response to Imperialism: The United States and the Philippine-American War, 1899—1902 (1978)
  • William George Whittaker, "Samuel Gompers, Anti-Imperialist," Pacific Historical Review, Vol. 38, No. 4 (Nov., 1969), pp. 429-445 in JSTOR
  • Jim Zwick, Friends of the Filipino People Bulletin
  • Jim Zwick, Militarism and Repression in the Philippines
  • Jim Zwick, Prodigally Endowed with Sympathy for the Cause: Mark Twain's Involvement with the Anti-Imperialist League (Ephemera Society of America (January 1, 1992) ASIN B0006R8RJ8

脚注

  1. ^ 「帝国主義とファシズム」(小此木真三郎青木書店、1971年)
  2. ^ Harrington (1937) p. 650
  3. ^ Lens, Sidney; Zinn, Howard (2003) [1971]. The Forging of the American Empire. London: Pluto Press. ISBN 0-7453-2100-3. https://books.google.co.jp/books?id=qvLfIHqkOOAC&redir_esc=y&hl=ja 
  4. ^ Field, James A., Jr. (June 1978). “American Imperialism: The Worst Chapter in Almost Any Book”. The American Historical Review 83 (3): 644–668. doi:10.2307/1861842. JSTOR 1861842. 
  5. ^ Leuchtenburg (1952)

関連項目

外部リンク


アメリカ反帝国主義連盟

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/15 10:55 UTC 版)

米西戦争」の記事における「アメリカ反帝国主義連盟」の解説

「アメリカ反帝国主義連盟」および「グロバー・クリーブランド」も参照 海外植民地持ったアメリカ帝国」についての考えは、ウィリアム・マッキンリー大統領帝国主義賛同派の間で国内激しく討議された。アメリカ大衆大部分植民地所有支持した。しかしマーク・トウェインのような率直な批評家多くいた。

※この「アメリカ反帝国主義連盟」の解説は、「米西戦争」の解説の一部です。
「アメリカ反帝国主義連盟」を含む「米西戦争」の記事については、「米西戦争」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「アメリカ反帝国主義連盟」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「アメリカ反帝国主義連盟」の関連用語

アメリカ反帝国主義連盟のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



アメリカ反帝国主義連盟のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのアメリカ反帝国主義連盟 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの米西戦争 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS