アパーチャー‐グリルとは? わかりやすく解説

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アパーチャー‐グリル【aperture grill】

読み方:あぱーちゃーぐりる

ブラウン管方式の一。電子銃発したビームが、アパーチャーグリルと呼ばれる縦方向スリット通り蛍光面に当たる。シャドーマスク方式比べコントラスト高く画面明るいという長所がある。ソニートリニトロン三菱電機ダイヤモンドトロンなどがこの方式をとる。


アパーチャーグリル

トリニトロンブラウン管が採用している色選別機構。縦ストライプ状の蛍光面を生かすために、上下に切れ目のないスリット形状としている。ドーミング、モアレ(干渉縞ノイズ)といったトラブルも発生しない。

(執筆:オーディオビジュアル評論家 藤原陽祐)
※この情報は「1999~2002年」に執筆されたものです。


アパーチャグリル

別名:アパーチャーグリル,アパチャーグリル
【英】aperture grill

アパーチャグリルとは、CRTディスプレイ一種であるトリニトロン管採用された、電子ビームRGBの各色で表示するための機構ストライプ状にした技術のことである。ソニー開発した

CRTディスプレイ代表的な方式であるシャドウマスク方式では、マスク機構は無数の穴があいた状態になっており、電子ビームドット状で透過する。アパーチャグリルはシャドーマスク比べてより多く電子ビーム透過させることができるため、より明るく鮮明な画面表示実現することが可能となる。

アパーチャグリルはソニートリニトロン管、および三菱電機ダイヤモンドトロン管で採用された。なお、アパーチャグリルやシャドーマスクの他にスロットマスク呼ばれる方式もある。


アパーチャーグリル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/18 04:05 UTC 版)

アパーチャーグリル方式の画面拡大図。
アパーチャーグリル方式による英字「e」の拡大図。

アパーチャーグリル(アパーチャグリルとも)はCRTディスプレイの技術の一つで、電子ビームRGBすなわち赤、緑、青の各色をすだれ状に表示するものを指す。他のCRTディスプレイの技術にシャドーマスクスロットマスクがある。

概要

アパーチャーグリルは金属の薄い板に走査線移動方向に対してほぼ直角(大抵は垂直)にすだれ状の穴があけられている。垂直方向に細い金属線がすだれ状に張られているとも表現できる。振動で穴が揺れ、隣り合ったマスク同士が接触して映像が乱れるのを防ぐために、水平方向にさらに細い金属線の支持体(テンションワイヤー、ダンパー線、ダンパ線)が1~3本入れられている(画面に見えるごく細い水平線はそれである)。支持体は画面表面のガラスのすぐ裏側に置かれ、画面サイズにより本数や位置が異なる(1本の場合は画面中央、2本の場合画面上下の4分の1ほどに配置されるなど、各社でさまざまである)。

アパーチャグリルは、シャドーマスクのように穴が正六角平面充填状に開いた型よりも、遮断される電子ビームが少なく透過量が多いため、より高輝度の画面となるほか、マスクピッチ(マスクに開いた穴の間隔)をより細かく出来ることから、にじみの少ない映像出力を特徴とする。

シャドーマスクと同様、電子ビームを浴び続けて熱を持つため、熱膨張しにくい素材が使用される。一方で、すだれ状の細い構造体が無数に並ぶため、大画面化が難しい。

歴史

アパーチャーグリル方式を初めて採用したのはノーベル物理学賞受賞者であるアーネスト・ローレンスによって発明されたクロマトロン(w:Chromatron)である。

アメリカでの展示会でクロマトロンの展示を見たソニーの技術者が技術を改良し、独自ブランドの「トリニトロン」を開発した。のちに三菱電機も同様の構造を採用し、「ダイヤモンドトロン」を開発した。トリニトロンとダイヤモンドトロンの違いは、電子銃の数である。トリニトロンは1つだった(CMでは1ガン3ビームとうたっていた)のに対して、ダイヤモンドトロンの電子銃は3本であった。

外部リンク



アパーチャーグリル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/14 14:54 UTC 版)

日本の発明・発見の一覧」の記事における「アパーチャーグリル」の解説

旧来のシャドーマスクと並ぶ、ブラウン管CRTディスプレイの2大技術の1つである。アパーチャーグリルは、1968年にトリニトロンテレビでソニー導入した

※この「アパーチャーグリル」の解説は、「日本の発明・発見の一覧」の解説の一部です。
「アパーチャーグリル」を含む「日本の発明・発見の一覧」の記事については、「日本の発明・発見の一覧」の概要を参照ください。

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