アセット・ファイナンスの定義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/02 13:59 UTC 版)
「ストラクチャード・ファイナンス」の記事における「アセット・ファイナンスの定義」の解説
アセット・ファイナンスとは、企業が保有資産の信用力に一義的に依存して行う資金調達をいう。企業の信用力はフローとしての収益力とストックとしての保有資産から構成されるが、アセット・ファイナンスでは、保有資産の信用力をこのような企業の信用力の中から特に分離し、この信用力に一義的に依存してファイナンスが行われる。会計的に言うと、負債・資産は資金調達という性格を有するので、これらが増大することを意味し、これに対してアセット・ファイナンスとは通常、資産の減少‐オフバランス化を意味する。ストラクチャード・ファインナンスを企業金融(広義のコーポレート・ファイナンス)という観点からとらえたもになる。「日本でもアメリカのような観点から証券化が展開するかは留保しつつも、1980年代のアメリカと日本の状況は共通点がある一方、当時のアメリカが改善の方に新規事業を求めたのに対して、日本は本業回帰にあると指摘したうえで、仮に後者がバブル放火いという経緯を引きずっているがゆえの現象であれば、証券化は日本経済の「再活性化」への処方箋となりうる。」。さらに「当時の資本市場における投資家はこのような結果生じたエージェンシー・コスト(企業経営について株主(依頼人)と経営者(代理人)の間に利害対立が生じ、非効率な経営が行われるためにかかるコスト)ゆえに株式と証券化商品(企業ではなく資産の信用力に依存した商品)を商品として選び、その結果、証券化商品による調達が論理的に考えるよりは有利な調達方法となりえた。」。この場合、アセット・ファイナンスの有利性を利用して資金調達をしたのは事業会社ではなく、一部のノンバンクだった。
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