アカタチ上科とは? わかりやすく解説

アカタチ科

(アカタチ上科 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/11 08:48 UTC 版)

アカタチ科
イッテンアカタチ Acanthocepola limbata
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 条鰭綱 Actinopterygii
亜綱 : 新鰭亜綱 Neopterygii
上目 : 棘鰭上目 Acanthopterygii
: スズキ目 Perciformes
亜目 : スズキ亜目 Percoidei
上科 : アカタチ上科 Cepoloidea
: アカタチ科 Cepolidae
英名
Bandfish
下位分類
本文参照

アカタチ科(アカタチか、Cepolidae)は、スズキ目スズキ亜目に所属する魚類の分類群の一つ。2亜科3属で構成され、イッテンアカタチ・ソコアマダイなど45種が含まれる。

概要

アカタチ科はニュージーランド近海を含む西部太平洋インド洋と、地中海・東部大西洋に分布する海水魚のグループである。すべて海底付近で生活する底生魚で、水深80m以深の大陸棚で暮らす種類が多い[1]

スズキ亜目は3つの上科に分けられ、本科はそのうちのアカタチ上科に所属する唯一のとなっている。やや深みに分布するため目にする機会は少ないが、日本ではイッテンアカタチなど一部の種類が底引き網で漁獲され、練製品塩焼きなどにして利用される[1]

形態

アカタチ科の仲間は赤やピンクを基調とした体色をもち、体は左右に平たく側扁する。体長は数十cm程度の種類が多い。口は端位で、やや上を向く。

背鰭は1つで、通常は3本の棘条をもつが、4本あるいは欠く種類もいる。臀鰭の棘条は0-2本。鋤骨口蓋骨を欠く。後擬鎖骨は1つで、鰓条骨は6本。側線は背鰭のすぐ下を走行する。

分類

アカタチ科は3属45種で構成され、暫定的にアカタチ亜科・ソコアマダイ亜科の2亜科に細分される[2][3][4]。日本近海からは4属8種が報告されている[1]

アカタチ亜科

アカタチ亜科 Cepolinae は2属9種からなる。著しく側扁して細長く、尾鰭に向かって先細りした体型をもつことが特徴。背鰭と臀鰭の基底は非常に長く、それぞれ65本以上の鰭条をもち、尾鰭と連続する。は小さく、椎骨の数は65-80個。

ソコアマダイ亜科

ソコアマダイ亜科 Owstoniinae は1属36種を含み、ほとんどが深海に生息する[5]。かつては独立のソコアマダイ科 Owstoniidae として分類されていた[6]。体はアカタチ亜科のように極端に細長くはならない。背鰭・臀鰭の鰭条は32 本以下で、尾鰭とは連続しない。腹鰭と尾鰭の鰭条は長く発達する。アカタチモドキは日本のみから報告されている稀な魚類で、アカタチ類とソコアマダイ類の中間的な形態をもつとされる。

出典・脚注

  1. ^ a b c 『日本の海水魚』 p.432
  2. ^ 『Fishes of the World Fifth Edition』 pp.461-462
  3. ^ FAMILY Details for Cepolidae - Bandfishes”. www.fishbase.se. 2023年1月19日閲覧。
  4. ^ WoRMS - World Register of Marine Species - Cepolidae Rafinesque, 1815” (英語). www.marinespecies.org. 2023年1月19日閲覧。
  5. ^ 潤平, 中村、浩之, 本村「鹿児島県甑島列島近海から得られた国内2例目のオオソコアマダイ(アカタチ科)」『Ichthy, Natural History of Fishes of Japan』第8巻、2021年、15-18頁、doi:10.34583/ichthy.8.0_15 
  6. ^ 『Fishes of the World Second Edition』 pp.322-323

参考文献

関連項目


アカタチ上科

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/23 15:58 UTC 版)

スズキ亜目」の記事における「アカタチ上科」の解説

アカタチ上科 Cepoloidea にはアカタチ科のみ、1科4属19種が所属するアカタチ科 Cepolidae - アカタチ・イッテンアカタチ・ソコアマダイなど2亜科4属19種。大西洋ヨーロッパ沿岸地中海インド太平洋分布細長い体で、背鰭臀鰭長い

※この「アカタチ上科」の解説は、「スズキ亜目」の解説の一部です。
「アカタチ上科」を含む「スズキ亜目」の記事については、「スズキ亜目」の概要を参照ください。

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