ISO10002
国際標準化機構(International Organization for Standardization)によって制定された国際規格で、企業、団体などの組織が顧客の満足度を高めるために、顧客の苦情に対して適切、かつ迅速な対応をするために不可欠な要件を指針として定めたもの。
日本では、JISQ10002として日本工業規格となっている。
ISO10002:2004(JISQ10002:2005)は、“Quality management - Customer satisfaction – Guidelines for complaints handling in organizations(品質マネジメント—顧客満足−組織における苦情対応のための指針)”の表題が示すとおり、ISO9001:2000(JISQ9001:2000)及びISO9004:2000(JISQ9004:2000)との整合性を持ち、品質マネジメントシステムの一要素として利用できるようになっている。
また、「苦情対応」のみの規格として、「品質マネジメントシステム」に関係なく単独で使用できるようにもなっている。
企業は、「お客様の声(苦情)」を資産としてその情報を活用し、顧客満足の向上、業務品質の改善につなげ、企業競争力を高めていくことが望ましい。しかし、これまで「苦情」は消費者対応部門だけの取り組みとして処理され、同部門だけの業務内容で終わってしまう企業が多く見られた。
このような状況を改善・改革するには、まずはトップが「苦情は資産である」といいった意識を強く持ち、組織内に周知していくことが必要である。この時にトップの考えを具現化する手段として、ISO10002:2004(JISQ10002:2005)のようなマネジメントシステムが有効となる。
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