貯留岩
【英】: reservoir rock
多孔質で浸透性のある岩石で、その孔隙{こうげき}が流体あるいは気体によって満たされているもの。貯留岩になり得る多孔質、浸透性の岩石は砂岩、炭酸塩岩が主であるが、わが国では火山砕屑岩{かざんさいさつがん}、火山岩の貯留岩が知られており、また世界的にみると、まれではあるが深成岩、変成岩の貯留岩も知られている。砂岩は貯留岩として最も一般的なもので、孔隙のタイプは粒子間孔隙などの一次孔隙を主とする。炭酸塩岩は砂岩に次いで多い貯留岩で、孔隙のタイプは一次孔隙のほかに二次的作用による溶解孔隙とフラクチャーが挙げられる。石油や天然ガスが貯留岩に貯留されるには、それらの上方への移動をどこかで阻止するような貯留岩の幾何学的形状と、貯留岩のカバーともいうべき低孔隙率、低浸透性の岩石(帽岩)が貯留岩の上位に発達することも必要である。貯留岩のなかでそのような条件が満たされている部分をトラップといい、石油や天然ガスが現に貯留されている部分を油層またはガス層という。さらに、経済性のある量の石油・天然ガスが貯留されるためには、貯留岩が堆積盆地{たいせきぼんち}内においてある程度の広がりと厚さを持つことが必要である。 |

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