その他頭骨
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/02 03:45 UTC 版)
前頭骨は広い三角形の板状の骨である。大脳との接触のため長さ18ミリメートルに及ぶ3本の溝が存在し、前頭骨の後端に鋭いV字型を描く。前頭骨の後端は左右両側に浅い窪みを形成しながら、後方へ突出する弱い翼状構造をなす。 後眼窩前頭骨は右側のみ保存されているが、その右側の骨も後方に伸びた部位の一部が欠けている。後眼窩前頭骨には頬骨へ突出する部位が確認されている。 頭頂骨にある頭頂孔と頭頂翼は完全に保存されているが、頭頂骨の後側部位はいくらか損傷を受けている。頭頂骨の左右両側に存在する翼状構造は幅4センチメートルほどの浅い隆起をもち、これは上記の前頭骨の窪みに対応する。頭頂孔は直径1.2センチメートルで、その後方に存在するはずの頭頂骨の関節は確認が困難である。頭頂骨の後方に突き出た突起は長さ15センチメートルと見積もられた。 基後頭部は上記の通り前耳骨・後耳外後頭骨・上側頭骨・上後頭骨・鱗状骨からなり、さらに基蝶形骨の一部も参加している。上側頭骨と鱗状骨は右側の外側表面で癒合する。損傷を受けているため、この領域に第X - XII脳神経のための孔が存在したかは定かでない。上側頭骨と鱗状骨以外の骨は癒合が遥かに進んでおり、個別に定義することが不可能である。上側頭骨は鱗状骨と方形骨との関節面を持ち、鱗状骨の方形骨への関節面にも破損した骨が関節している。方形骨は頸部で最も残りやすい骨とも言われており、ホロタイプ標本の産地からさらなる化石が産出することが期待される。
※この「その他頭骨」の解説は、「モアナサウルス」の解説の一部です。
「その他頭骨」を含む「モアナサウルス」の記事については、「モアナサウルス」の概要を参照ください。
- その他頭骨のページへのリンク