その他・民間の宗教
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 17:19 UTC 版)
以上の三教が国家公認の宗教であるが、その他にも民間では様々な信仰対象があった。 例えば家の神として竈神が信仰を集めており、また農村では農業神が、街であれば城隍神が信仰されていた。他に地域の過去の偉人が祀られた場合もある。それらの神居として、社や廟が用意されるが、村の中心の物を村社・郷の物を郷社といい、村社は農民による自然発生的なものが多いのに対して、郷社の多くは士大夫や兼併など富民によって作られたようである。 規模が大きく規範の面で望ましくない民間信仰は「淫祀」とされ、社や廟が取り壊された。更に、危険な存在であると認識された場合には「邪教」とされ処罰の対象となる。 代表的な宗教はマニ教である。唐代には公認されていたマニ教であったが、呪術的な傾向を強めたため次第に政府の警戒を受け処罰の対象となった。方臘の乱の中核はマニ教徒ではないかとも言われる。 孝宗期に慈昭子元が創始した白蓮宗は弥勒信仰を中心とする仏教結社で、既存の宗派から異端視されたが民間に多数の信徒を集めた。しかし、後に白蓮宗の一部が弥勒下生を願う反体制集団白蓮教となった。
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