速度検層
読み方: そくどけんそう
【英】: velocity logging
【英】: velocity logging
掘削された坑井を利用して地震弾性波速度を求める方法であるが、ソニック・ログ、ウェル・シューティングおよび VSP(vertical seismic profile)に分類できる。ソニック・ロギングは、発震部と受振部を備えたゾンデを坑井内で連続的に移動しながら地震波動の伝播{でんぱ}時間を観測する方法であって、用いる音波の波長が比較的短いので、短距離間の走時変化が詳細に分かる。すなわち区間速度が正確に決まる。しかし、ケーシング挿入部では測定不可能なので、地表からの平均速度を求めることは不可能である。ウェル・シューティングは、受振器を坑井内で一定間隔ごとに移動しながら地表または海面近くで発震し、地震波動の伝ぱ時間を観測する方法で、各受振器位置までの平均速度が求められる。しかし受震点間隔は粗いので、その間の詳細な変化を把握することはできない。VSP はウェル・シューティングにおける欠点を補うために開発された方法で、測定方法は基本的にウェル・シューティングと変わらないが、受震点間隔が非常に短いこと(通常 50m 以下)、受振器により記録された波形の初動だけでなく波形全体に注目し、電算機の処理により垂直方向の記録断面が得られることの 2 点が大きく異なっている。VSP は通常の地震探査記録断面との対比、地層と反射波の対比、および地層特性の研究に有効である。ソニック・ログとウェル・シューティングは相互の欠点を補い、チェックする意味で、一つの坑井について両測定を行うのが望ましい。音波検層と地層密度検層(密度は仮定してもよい)が同時に得られている坑井については、反射係数ログが計算でき、これに基づいて地震時間断面に相当する地震記録を作成することができる。この記録を合成記録(synthetic record)といい、地震探鉱の記録断面を解釈するうえでよく利用される。 |
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