ぜん‐あく【善悪】
ぜんあく 【善悪】
かつて宗教を自然的宗教と倫理的宗教とに分ける説があり、倫理的宗教は、廃悪修善説の仏教や、山上の垂訓を示すキリスト教などがそれだとされた。確かに宗教の教義の中には、倫理・道徳を強く説くものもあるが、しかし、宗教の名のもとに大量殺人(戦争)が行われることもあるから、宗教と倫理の問題は同一次元とは言い切れない面をもつ。だが現今では善悪という場合、その概念は、だれでもある程度経験によって直観的に判断されると見てよいのであって、その標準思弁などよりは、行為論によって明瞭なものをもつ。仏教や旧約聖書に説く十戒は、その代表的なものといってよいであろう。そこでは少なくとも、他者への迷惑行為が悪であるとの意味が示唆されているのであり、その反対が善となる。→ 十戒
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