じんどうかいろう

実用日本語表現辞典

人道回廊

読み方：じんどうかいろう
別表記：ヒューマニタリアンコリドー
英語：humanitarian corridor

「人道回廊」とは、軍事衝突に巻き込まれた民間人を戦闘地域から安全な場所へ避難させるため、および戦闘地域に取り残された民間人へ人道的支援を行うために設置される停戦地帯の通称である。

人道回廊は英語では humanitarian corridor（ヒューマニタリアン・コリドー）と呼ばれる。humanitarianはhumanity（人間性・人間愛・慈愛）の派生語で「人道（主義）的な」という意味する語。corridor は元々は「（建物の）廊下」のこと、転じて地理学において「廊下のように細長い、通り道として用いられる地帯」の意味でも用いられる語である。

人道回廊は、紛争する両者（典型的には当事国両国）の合意に基づき、当該地域に局限した一時停戦という形で実現される。紛争の当事者が人道回廊の設置を提案する場合もあれば、第三国や第三者機関が設置を提案する場合もある。

人道回廊が設けられることによって、紛争地域の住民を危険にさらすことなく安全な地域まで避難させたり、けが人・病人を保護したり、現地住人に食料や医療などの支援物資を届けたり、といった人道的な支援が可能になる。

人道回廊の設置は必ずしも容易に実現されるとは限らない。当事者の一方または双方がそれぞれの思惑により回廊設置に難色を示したり、設置を遅らせようとしたりする場合もある。避難民の受け入れ先となる国や地域との調整が難航する場合もある。人道回廊の設置に合意した上で、その人道回廊を敢えて攻撃する場合がないとも限らない。

2022年にはロシアがウクライナへに対して軍事侵攻を開始、翌2023年にはパレスチナとイスラエルが交戦するなど、「戦争」と呼べる規模の武力衝突が発生している。このどちらの事例でも人道回廊の設置の動向は国際世論の大きな注目を集めている。

（2023年12月26日更新）

人道回廊

読み方：じんどうかいろう
別表記：ヒューマニタリアンコリドー
英語：humanitarian corridor

「人道回廊」とは、軍事衝突に巻き込まれた民間人を戦闘地域から安全な場所へ避難させるため、および戦闘地域に取り残された民間人へ人道的支援を行うために設置される停戦地帯の通称である。

人道回廊は英語では humanitarian corridor（ヒューマニタリアン・コリドー）と呼ばれる。humanitarianはhumanity（人間性・人間愛・慈愛）の派生語で「人道（主義）的な」という意味する語。corridor は元々は「（建物の）廊下」のこと、転じて地理学において「廊下のように細長い、通り道として用いられる地帯」の意味でも用いられる語である。

人道回廊は、紛争する両者（典型的には当事国両国）の合意に基づき、当該地域に局限した一時停戦という形で実現される。紛争の当事者が人道回廊の設置を提案する場合もあれば、第三国や第三者機関が設置を提案する場合もある。

人道回廊が設けられることによって、紛争地域の住民を危険にさらすことなく安全な地域まで避難させたり、けが人・病人を保護したり、現地住人に食料や医療などの支援物資を届けたり、といった人道的な支援が可能になる。

人道回廊の設置は必ずしも容易に実現されるとは限らない。当事者の一方または双方がそれぞれの思惑により回廊設置に難色を示したり、設置を遅らせようとしたりする場合もある。避難民の受け入れ先となる国や地域との調整が難航する場合もある。人道回廊の設置に合意した上で、その人道回廊を敢えて攻撃する場合がないとも限らない。

2022年にはロシアがウクライナへに対して軍事侵攻を開始、翌2023年にはパレスチナとイスラエルが交戦するなど、「戦争」と呼べる規模の武力衝突が発生している。このどちらの事例でも人道回廊の設置の動向は国際世論の大きな注目を集めている。

（2023年12月26日更新）

デジタル大辞泉

じんどう‐かいろう〔ジンダウクワイラウ〕【人道回廊】

読み方：じんどうかいろう

戦闘地帯から民間人が安全に避難できるよう設けられた停戦地帯。戦闘当事者らの合意により設置される。