国土安全保障省(こくどあんぜんほしょうしょう)(Department of Homeland Security)
アメリカのブッシュ大統領が6日夜(現地時間)、ホワイトハウスでテレビ演説し、テロ対策などのために創設することを発表した。議会の承認を受ければ、アメリカの15番目の省となる。
ブッシュ政権の省庁再編のねらいは、テロ対策にかかわる政府組織が複数の省庁に分散し、縦割り主義の官僚機構によって十分な対応ができなかったことを改善しようというものだ。司法省や運輸省などにあるテロ対策向けの部局をすべて国土安全保障省に移管し、国境の安全確保、緊急事態および生物・化学・核兵器対策、情報統合・分析の3つの部門に集約させる。
新省が誕生すれば、職員数は約17万人、予算規模で370億ドル(約4兆6000億円)という巨大な機関となる。これだけの再編は、ソ連に対抗するため1947年に中央情報局 (CIA) を発足させたトルーマン大統領以来のことだという。
新しく省を設置するには、連邦議会の承認が必要となる。そこで、ブッシュ大統領は、国土安全保障省の創設について、連邦議会に承認を求めている。あの同時多発テロから1周年となる9月11日に関連法を制定し、2003年1月には新体制をスタートさせたいようだ。
▲米ホワイトハウスが提供する情報(英語)"Department of Homeland Security"
(2002.06.10更新)
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